Klevgränd “Haaze 2”

毎度毎度ニッチを攻めながら上出来に仕上げてくるKlevgrändの新製品は Haaze 2 。

Stereoizerと称される領域がありますが、世の中、正直あまりいいものがありません。
これは、他のパートから遊離して聞こえてしまったり、場合によってはモノラル化した際にまったく音が変わってしまったり、そういったところで按配が悪いのです。
ハース効果をもじったと思われるHaaze 2は、たしかにハース効果の機能もありながら、実態は16バンドのマルチバンド・パンナーおよびイメージャーといったところ。マルチバンド・イメージャーは幾つかみたことありますけど、マルチバンド・パンナーってほぼ見たことがないですね。
LogicのStereo Spreadってのが近いけど自由度は極めて乏しく、他メーカーにもわりと近い製品がありはするものの、決定的はないという印象です。

デモ版を使って、バイパスしたドラムループと、Natural Widthってプリセットをくぐらせた同素材と、それを単純にモノラル化したものを並べてみました。

どのプリセットを選ぶかにもよりますが、今の時代、バウンス時に確実に確認しなくてはいけないモノラル時の音が崩れていないのがわかります。
モノラルにすると崩れないけど現実味が薄れる、モノラルにすると崩れるけど現実に近い、というある種の対立はあって、もちろん二択ではなくちょうどいいバランスのものがあればそれに越したことはないのに、これまでそこが手薄だったと僕は思っていて、そこに収まる、悪く言えば八方美人なのがHaaze 2。

✎参考

ハース効果っていうのは左右でわずかに時間差を作ることで片方のチャンネルに偏って聞こえる現象のことをいい、僕もたまには使いますが基本的には好きじゃないのです。
ちょいちょい書いてますが、理由の一つは同音量で片チャンネルに偏って聞こえるってことは一方のチャンネルがよけいに音量を使っちゃってると言えるため、それから二つ目は、そのままだと左右にバッツリ分かれてしまうので幅を調整する手間がかかるから、そして最後に、モノラル化するとショートディレイとなり帯域によって位相が消し合っていわゆるコムフィルターがかかった音として聞こえてしまうから。
もちろん他にない効果が得られるのも事実なので、使うときは片チャンネルに寄り”過ぎな”く聞こえるように調整したり、少々ゆとりがあるときはショートディレイのほうの有効に効く帯域以外をカットするなどします。
どうしても得たい効果でない限りあまりやらんのです。

先ほど書いたStereo Spreadも、これもモノラル化すると元の状態に戻るというユニークなエフェクトなんですけど、しょっちゅう使えるものではありません。
Haaze 2と同様に帯域ごとに左右に振り分ける仕組みで、結果、他トラックから遊離してしまうため、分離させたい目的以外ではほぼ使いません。ベースの中高域だけにかけて存在感を少し強調するとかそんくらい。

そういった辺りを踏まえてHaaze 2を見るに、これ1つである程度多様な効果が得られるようにできていて、扱いやすさはあると思います。
帯域を調整できるともっといいですが、この価格(ただしイントロ価格)ならこれだけできれば充分かなというところ。

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