Spire ざっくりガイド
とは名ばかり(?)の、Spire に関するメモ。
MENUおよびPerformance Section

MENUのGUI Optionで表示/非表示を切り替える。
4つのmod(macro)はパネル右上のmidi learnでアサインすると早いが、マトリクス(MTRX)で指定しても面倒ではない。
sound bankはデフォで7つある。単純には勘定できないが128*7音色用意されてるということ。
デフォだとスケールファイルは平均律のequalしか用意されていないが、sclファイルをどこかでゲットしてくれば読み込めるようになる(はず)。
cf. Scala Downloads (Scale Archiveに4500種アーカイブされている)
バンクファイル(.sbf)の所在は書類(Documents)とLibrary>Audio>Sounds>Banks>RevealSoundとのどちらが正解かよくわからないが、おそらく一度特定のバンクファイルを読み込むと同じディレクトリに存在する.sbfをリストアップすると思われるので、importなどする必要はないと思われる。ただし、先述の.sclファイルは書類フォルダに保存されるので想定される保管先はここかと思われる。
合成モードと制御の関係

自分用の語彙でまとめちゃったので専門的な定義と異なると思うがご容赦を。
Classic | Noise | FM | AMSync | SawPWM | HardFM | Vowel | |
octave | オクターブ変更(-4〜+4) | ||||||
note | ピッチ変更(-11〜+11) | ||||||
fine | セント変更(-99〜+99) | ||||||
ctrlA | SawとSquareのミックスバランス | LowPassとHiPassの二択 | 選択中のwtに対するFMによるFeedback | Sync強度 | PWMの倍率 | FMと同様だが位相のリセットがされない | 母音(フォルマント)の変更 |
ctrlB | CtrlAに対するSquareのPWM | Resonance | FMキャリアに対するピッチ変更 | Syncピッチ | PWM | FMと同様だが位相のリセットされない | ヘッドサイズの変更 |
Phase | 位相(Noiseモードのときのみ無効) | ||||||
wt mix | 登録波形とのミックスバランス |
発音モード

休符を挟んだ際のグライド効果 | エンベロープのリトリガー | ||
mono 1 | Portamento Retrig | リセットされない | リセット |
mono 2 | Legato Retrig | レガート時にグライド | |
mono 3 | Portamento Flow | リセットされない | リトリガー |
mono 4 | Legato Flow | レガート時にグライド | |
poly 1 | Portamento | リセットされない | リセット |
poly 2 | Legato | レガート時にグライド |
1.1.13で挙動変わった?
UNISONとMIX

detune : unison modeが2 voices以上のとき、unison状態のオシレーターのピッチのズレの大きさ
density : unison modeが2 voices以上のとき、よりピッチがズレた感じになる(完全に不規則ではないが非常につかみにくいので、適当にいじったほうがいい)。500がデフォ。
unison mode : Cmaj7以降のコードは純正律っぽく響くので若干注意
ANA : OFFのとき開始位相が固定になる
INV :(unisonも含めて)位相反転
Filter Input : オシレーターごとに設定可能
FILTER 1&2

Perfecto : Reveal Sound謹製
Acido : TB-303風
Infecto : Virus TI風
Scorpio : Reveal Sound謹製その2(resonanceを高めたときの歪みに特徴あり)
Combo : Combフィルター
Filter Balance :
- PARがONつまりFilter 1とFilter 2が並列のとき、Filter 1と2のバランス
- PARがOFFつまりFilter 1とFilter 2が直列のとき、
- Filter Inputが右側ならFilter 1を跨いでFilter 2に送り込む量
- Filter Inputが左側ならFilter 1を経由してFilter 2に送り込む量
LINK : Cut 1に連動してCut 2も変動する
音量とEQ

x-comp : SerumでいうMultiband状態のCompの掛かり具合。プラック音色なら右に振り切ったほうがよさげ。
warm, soft, boost : EQのキャラクター。boostはOnにするだけで丸ごと上がる。
登録波形一覧
※2016年9月現在のデータ
原則として正の値になるゼロクロッシング箇所がインジケータ中央に位置し、DCも等量と見られる。
Sin Tri TriSine Para 1 Para 2 Para 3 Para 4 Bass 1 Bass 2 Bass 3 Bass 4 Piano A1 Piano A2 Piano A3 Piano A4 Violin 1 Violin 2 Violin 3 Oboe Sitar Bayan 1 Bayan 2 Guitar 1 Guitar 2 Guitar 3 Organ 1 Organ 2 Organ 3 Brass 1 Brass 2 Vocal 1 Vocal 2 Vocal 3 Vocal 4 Vocal 5 Vocal 6 Robo 1 Robo 2 Robo 3 Synth 1 Synth 2 Synth 3 Inter 1 Inter 2 FM 1 FM 2 FM 3 Alarm 1 Alarm 2
LOGボタン
ポルタメント(Glide)のかかり具合を直線にするか指数カーブにするか。
Glide機能自体のOn/Offについては、ノブの値が0のときにOffの扱いになる。
一般にGlideにつくオプションはAlchemy, Massive, Serum, Sylenth 1のようにRateとTimeを選ぶトグルなので、ちょっと珍しい。RateとTimeは、ポルタメントさせる際の音程差が小さい時と大きい時とで速度を一定にするか時間を一定にするかの違い。
fxpansionのAmber, Cypher, Strobeもポルタメントの選択肢にExp 1, 2(指数カーブ)がある。
Filter LINKボタン
2つのフィルターを連動させるかどうか。
フィルターの経路が少しわかりにくいこともあって、LINKの機能を実体験しにくいかもしれない。
疑似フォルマントの手法としてよく使われる、2つのバンドパスフィルターを並列にした場合がわかりやすい。
STEPシーケンサー

modeが少しわかりにくいか。
syncは、小節の途中からNote Onした場合に同様にSTEPシーケンスの途中からスタートする仕組み。
sposは、これに対し、小節の途中からNote Onした場合でもSTEPシーケンスの最初からスタートする。
MONOはマニュアルにはLFOをモノラルにすると書かれているがモノフォニックの間違いと思われる。
後着優先を回避するにはRTRG(リトリガー)をOffに。
MATRIX

src 1とsrc 2は掛け合わせになる。
Mod Wheelをビブラートに設定したいときは、src 1をMod Wheelにして、LFOのampにつなぐといい。
最近はビブラートをChannel Pressureにアサインしてあるシンセが多いようなので、それでもいいかもしれない。
Matrixは上のスクショのようにtrgが4つまでで、ぱっと見はこのセットを3つまでしか用意できないように見えるが、ページが分かれていて合計15個まで設定できる。
この間書いた「EGとエフェクトを連動させるとおもろいな」のようにEGをエフェクトに対してルーティングすることも当然可能。
EGとエフェクトを 連動 させるとおもろい
なお、X-Compへのルーティングも可能ではあるが、冒頭のGlideノブのように、X-Compノブが0の場合OFFと見なされるため、たとえルーティングしても機能しない。
Shiftを押しながらノブを動かすと細かく設定できるので、X-Compノブを1とかにしておくといい。
LFO

上記Mod Wheelをビブラートに設定したいときのLFO側の設定例。
ちょっと紛らわしいのがsymで、LogicのClip DistortionのSymmetryやSerumのAsymのようなShaper…ではなく、単にDCをズラすもの。上の図では+方向にShiftしている。
Spireはシンセ色が強いのでそんなに使う場面がないかもしれないが、前にどこかで書いたように、たとえばギターのビブラートは基本的に音程が上がる方向にかかり(MusicLabのRealGuitar, RealStrat等はそういうかかり方をするが、AmpleGuitarは正しい音程をDCとしてビブラートがかかってしまうのであまり使いたくない)、管楽器は音程が下がる方向にビブラートがかかる、そういうのをシミュレートするのにsymは役立つ。
なお、formの波形はOSCのWAVEに格納されているリストと品揃えが若干違い、またformのスライドではOSCにはない変形をさせることができる。
何故このモーフィングをOSCの機能として搭載しなかったのか、全く謎。
FX
SHP(Shaper)
BANDはOnのとき、Driveのかかったサウンド(ウェット音)に対するLow CutとHi Cutが直列処理(Serial)で利き、Offのときは並列処理(Parallel)で利く。
HQは8倍のオーバーサンプリングになる。
ModeはMelda ProductionのMWaveShaperや、SpeakerphoneのDistortionのCURVE、SerumのDistortionのModeと同様のものと考えればいい。
FBsinとFBtriはFMシンセのようなサウンドになり、Hi Cutを絞っていくともろFMのようなサウンド。
Flt+dcmはDriveが機能しない、dcmはDriveとさらにLow CutとHi Cutも機能しないモード。
PHS(Phaser)
vowelもここ。
PREボタンがOnのとき、Shaperの前にPhaserがかかる。
CHR(Chorus)
f.backは500を境に左がマイナス、右がプラス。
ウェット音に対してLow Cut, Hi Cutが利く。
DEL(Delay)
地味にややこしい。
Ping-PongがOffのとき、delay Lとdelay Rはそれぞれ別個に働く。f.back値は共用なのでLとRとで値の大きいほうがdelay音が長く続く。よって、wideが500つまりモノラルでないときはディレイ成分が次第に片側に寄っていくことになる。
Ping-PongがOnでWideが500より大きいとき、delay Lが先に鳴り、続いてdelay Rがその設定値の間隔を空けて鳴り、delay Lに戻る。Wideが500未満のとき、delay Rは原音から間隔を空けて鳴る。従って、Wideが500未満でdelay Lとdelay Rが同じ設定値のときはモノラルとなる。
マニュアルでLo Cut、Hi CutとなっているがColorという1つのノブになっている。従って、Lo CutとHi Cutを同時にかけることはできない。
REV(Reverb)
SYNCはPredelayの値を左右する。
modeのplate1、plate2は大して変わらないがplate1のほうが比較的軽い音。
EQ
warmとsoftはサウンドキャラクターで、boostは単に全体の音量が上がる。
ARPEGGIATOR
一般的なものと変わらないので説明は割愛。