Slate Digital “MO-TT”

最近活発なSlate Digitalから、予想外の新製品 MO-TT が登場してます。
これは、Ableton Live純正のMultiband CompressorのプリセットOTTを参考にしてXfer Recordsがフリーでシミュレート版を作ったOTTを、Slate Digital流にシミュレートしたもの。

要するにXfer Records “OTT”のオルタナティブです。
サブスク登録していればプラン内で使えるようになりますが、購入すると$149(1万6390円)とのこと。

GEARNEWSの見解が興味深いので超訳すると――アナログ・エミュレーション界隈は競合が増えて飽和しつつある。魅力的な領域であるけれど今どきのプロダクションとはズレが生じてきている。Slate DigitalはどうやらMurda MelodiesやmetaTuneを号令に大きく路線変更し出したようだ。MO-TTは、Ableton LiveのプリセットOTTを「エミュレーションすべきプロセッサーと見なした」産物と言うこともできる――と、大体そんな感じ。自分も概ね似た感想です。
いずれまた潮目は変わるかもしれませんが、飽和感を感じさせつつもクリーンでメリハリの効いた今どきのポップサウンドは、オールドスクールな方法だけで達成するには手間がかかり過ぎますんで、今後のプロダクション上の検討材料の一つとしてもいいんだろうと思います。

操作感。
ネオンっぽいデザインがぼちぼち古臭く感じつつあるのはともかくとして、OTTよりだいぶ細かく設定可能なコントロール群は非常に刺激的な要素であり、作り込みの面白みを格段に広げそう。
アップワードとダウンワードのダイナミクスコントロールの明確化、帯域ごとのサイドチェーンOn/Off、境界のスロープ調整、Knee選択やクリップレベルの調整など地味ながら有用な作り込み要素は多く、トラックメイカーよりもミキシング・エンジニア、マスタリング・エンジニア、サウンド・デザイナー向けという言い方もできそう。

それにしても、Murda MelodiesなりmetaTuneなりMO-TTなり、Slate Digitalは今後イニシャルMにこだわっていくんでしょうかね。