しばらくアップデートがないので、ここいらで目立たぬ便利機能を挙げておこうかななんて。
■目次
Panic、All Notes Off
トランスポートの下半分をシングルクリックするとMIDI Resetを、ダブルクリックするとPanic(All Notes Off)を発効します。必ず効くというわけではありません。
再生、録音、サイクル設定へのショートカット
トランスポートの再生、録音、サイクルボタンはクリックホールドで設定メニューが表示されます。
小節の挿入
少しややこしいのですが、たとえば3〜5小節目をロケータで選択しておいて、この挿入を行うと5小節目より後のリージョン群が後ろにごっそり移動します。変拍子やテンポチェンジもきっちり移動します。フリーズトラックのみ対象外なので注意。
ほかに一定のリージョン群を選択、かつ一定範囲をロケータで選択しておいて該当範囲をコピーペーストすることも可能。ループやエイリアスを多用した作り方をする人にとってはこれなしだと結構つらい。
プラグインの表示名変更
プラグインの表示名が気に食わないときは変えちゃうことができ、また自分用のメニューを作成することができます。
ベロシティ変更
オートメーションレーンでただドラッグすれば勝手にラインツールになってベロシティを編集できます。アコースティック楽器のベロシティを細かく調整したいときにはちまちまやるよりこちらのほうが効率いい。
またOptionを押しながら縦にドラッグすると、クリック位置より後ろのMIDIノートすべてをスケールしてベロシティ変更できます。
連番リネーム
リージョンやトラックを複数選択した状態で、リージョンインスペクタまたはトラックインスペクタを使用して、末尾に数字の入った文字列に名称変更すると、選択中の対象が連番にリネームされます。
プロジェクトオーディオのウィンドウでは行えません。
マルチティンバー音源のトラックカラー
メインウィンドウではトラックカラーの変更が適用されず、ミキサーには表示すらされないため、マルチティンバー音源をマルチティンバー音源として使わない(フリーズもできなくなるしね)のが最適解ですが、当該トラックを選択した状態でMIDIエンバイロメントを開いてカラーパレットで色を指定するときちんとトラックカラーが適用されます。
追記:現バージョンではメインウィンドウからもトラックカラーの変更が適用されるようになっています。
ライブラリから開くたびにセンドを追加しない
ライブラリウィンドウでサウンドを指定する前に、ライブラリウィンドウの左下のギアアイコンで「パッチの結合を有効にする」のチェックを外して「センド」のボタンをオフにしてからサウンドを指定すると、いちいちセンドバスを追加せずにサウンドを読み込むことができます。
Drum KitのProducer KitsやElectronic Drum Kitが1つのチャンネルに完全にまとめられるので、人によっては相当ラクになるかもしれません。
オーディオドライバのバッファサイズ
M1チップ搭載以降のmacOSは負荷分散が効率化されたらしく、従来よりもかなり小さなバッファサイズでオーディオを扱えるようになっています。
うちでは、混み入った曲は最悪バッファサイズ1024まで必要になることがありましたが、現在は256でほぼ同じ程度の負荷で動作しています。低レイテンシーモード時には128まで下げてもいいくらい。
表示されていないOutputの表示
Logic 9以前のプロジェクトファイルをLogic Pro Xで読み込むと新バージョンのプロジェクトファイルとして新たに保存し直されますが、このとき、指定していたメインのOutputが表示されなくなるときがあります。
これはエンバイロメントの設定とかではなく、Mixerの表示メニューを調整すると治ります。
Logic Proのオーディオドライバを複数に設定
バーチャルオーディオケーブル等を使用する方法もありましたが、現在はネイティブで設定可能になっています。
macOSのAudio MIDI設定を開いて、追加ボタンから「複数出力装置を作成」を選択すると右図のような画面が表示されるので、同時出力したい項目を選択しましょう(スクショではうちの設定の都合上バーチャルオーディオケーブルであるBlackHoleを設定しています)。
ZoomAudioDeviceやMac本体からの出力も選べるため、出力モニタリング等が用意になります。
設定完了したら、わかりやすい名前をつけて保存しておきます。
Logicのオーディオ設定で、この設定名を呼び出せば、Logic全体の音声も複数の装置から出力されるようになります。