Inertia Sound Systems “Granulizer 2”

グラニュラーシンセもそろそろ一段落のタイミング。
Inertia Sound Systemsからリリースされた Granulizer 2 を試してみたら、負荷はそこそこ、謎な名称のパラメーター群が気になりはしたものの、全体的に柔らかく深いサウンドで僕好みの逸品でした。

記憶にあるものとしては、Alchemy, NI Absynth, New Sonic Arts Granite, Spectrasonics Omnisphere, GRIP Grain Cloud Synth (Reaktor), Grain Sample Manupilator (Reason)… あとはたぶんMax4Liveのもの、これらが、アレンジ上いざグラニュラーシンセを投入しようってときに思い浮かぶもの。
どれもそんなに悪くはなかったのだけど、他のパートとの混じりが良くなくて、結果、投入を諦めるってことが多かった。要するに質感の違いが目立つんです。

一方でGranulizer 2は他のシンセと違和感があまりない。ふつうに「なんかのシンセに入ってるパッド音色でしょ?」って感じで妙に馴染む印象がありました。
ひとえにHIVEのディフュージョンやFXのリバーブの賜物と思われ、そうはいっても品質がさほど高くはなさそうで、要するにGranulizer 2のシンセシスとの相性がやたらいいんだろうと思います。
グラニュラーシンセらしいザラつきが良くも悪くもほとんどない、という、ね。

まだ購入に踏み切ってはいなくて、いざグラニュラーシンセの音色を投入ってときには先ほど挙げたいずれかのソフトを使うとは思いますが、ホントに困ったときにはこれを選択肢に入れることもできるなくらいのクオリティのものだと思いました。

余談ですがメーカー名の一部になっているInertiaというのは「慣性」や「惰性」のことで、僕が初めて目にしたのは時折この日記でも名前を出すMetaSynthってソフト内のエフェクト。
リバーブほど洗練された残響ではなく、音にボヨンとした余韻が残る、そんなニュアンスのエフェクトでした。
そのInertiaにメーカーがこだわりあってGranulizerのサウンディングにつながってるのかはわかりませんが、いい鈍り感がありますよねー。