クリエイティブリバーブ とおっしゃいますと…

最近たまに目に入る Creative Reverb ( クリエイティブリバーブ )って文字列。
一般に一度設定したらいじらないリバーブに動きを与えるってコンセプトがたぶん当初の意味合いだったんかなと思うのですが、リバーブプログラム自体にそうした機能を組み込んだり、場合によっちゃ単にそう標榜すると売れやすいって理由で名乗ってると思われるものもありますね。

海外のチュートリアル等で見かける、リバーブのプラスアルファなギミックを記憶の限り列挙してみます。もともとうちの記事でまとめる予定なかったので、元記事を記録してません。
あと別段新しい提案をするわけでもありません😶‍🌫️

ポンピング

俗にいうサイドチェーンですね。ここでは単純にキックを拾うか、LFO的手法で沈ませる手法が用いられます。
リバーブ自体はどれでもいいし、ポンピングまたはダッキングできるならサイドチェーン入力を持ったコンプでもゲートでもいいし、あるいは定番のKickstartやCableguysのVolumeShaper、フリーで手に入るSTFU(スクショ)でもいい。

最近たまに使うNIのRaum。透明感が売りのアルゴリズミックリバーブ。
最近たまに使うNIのRaum。透明感が売りのアルゴリズミックリバーブ。
奇を衒って取り上げてみるNoise Gateを使ったダッキング
奇を衒って取り上げてみるNoise Gateを使ったダッキング
フリーのシンプルなボリュームシェーパー、STFU
フリーのシンプルなボリュームシェーパー、STFU

要はシンセパートにかけるのと同様にリバーブにもかけて、沈み具合にクッキリ感を持たせるときに使う感じです。
センドバス(AUX)上で使う場合、DAWによってはオートメーション方法が少し手間取るかもしれません。
あと、フィルターをポンピングしている曲も幾つか見かけましたが、フィルターポンピングはあまり定着しなかったみたい。

ダッキング

ポンピングと同様ですが、フレーズからサイドチェーンを拾う手法で、つまりフレーズを奏でている間はほぼドライで、フレーズ終わりにリバーブが持ち上がります。
ボーカルを聞きやすくするために使うのが有効、とするチュートリアルを幾つか見かけました。
休符の少ないフレーズになりがちな今のJ-Pop、アニソン等だと活用の場はほぼなく、もっぱら海外のチリーな、またはシネマティック気味なEDMで使う感じでしょうね。

リバーブカットダウン

正式な名称は知りませんが、曲中のブレイクで余韻を断つ手法がありますね。これは国内楽曲でも飽きるほど聞かれ、そろそろ新しい手法があってもいいかなくらいな感じ。ちょうど、そう思っていた頃に聞いたJulia Michaelsの曲で、散りばめられたリバーブギミックに素敵!となったのでした。

試したことあればおわかりの通り、オートメーションで入力出力ともにミュートすれば概ね済むのですが、ミュート解除時に前の残響が残ってると’残念感’が強い。

アレンジが一通り終わった段階で上の過去記事のように選択処理するか、バウンスしちゃうかが最適解なんだろうと思います。自分はアレンジ最終段階でまたやり直しちゃったりするので、いずれの手法もあまり都合よくない。

リズミックコンボリューション

7年前に一瞬話題になったリズミック・コンボリューション。

お手製のIRデータを放り込んだところ
お手製のIRデータを放り込んだところ

コンボリューションリバーブでさえあれば、シーケンシャルなフィルターのような効果になりますが、実際試すとわかる通り、手間がかかるわりに効果が地味。
ただ、掘り下げられる余地があるのも確かで、ポンピングエフェクトなどとの組み合わせを使う手はあるかも。

オートメーション

チュートリアル動画で見たときに「え、これやるのは珍しいことなの?」と思ったのが、リバーブへのセンド量をオートメーションさせる方法。ある程度、活動期間が長い人には珍しくもなさそう。
平メロ(バース)とサビ(コーラス)への転換をよりダイナミックにするためにオートメーションでセンド量を変えたり、リバーブ単体のステレオウィズスを変えます。
リバーブ単体のパラメーターに対するオートメーションは、コンボリューションリバーブであれば再計算に音切れが、アルゴリズミックリバーブであればワウフラッターみたいな現象が起きやすいので注意が必要ですね。

Logicの場合はFXバスのトラックにリージョンオートメーションを作るとラク。
Logicの場合はFXバスのトラックにリージョンオートメーションを作るとラク。

リバースリバーブ

比較的一般的な手法として、コンボリューションリバーブでIRデータをリバースさせるのがあるかと思います。

リバース機能を持ったリバーブ
リバース機能を持ったリバーブ

が、何度か書いたようにコンボリューションリバーブは、気に入ったリバーブを探すのがめっぽう大変なので、他の手法も持っといたほうがいいんだろうなと。

アルゴリズミックリバーブの場合、おそらくほとんど全てのリバースリバーブプリセットは正確にはエンベロープがリバース風になるだけで、入力オーディオのリバースにはならずリアリティが欠ける可能性があります。それでもちょうどいい効果になればOKなのですが。

バウンスしてタイミングを合わせるのがいちばんラクですが、面倒なら(リージョン位置は調整した上で)リバースプラグインを使うのも手でしょうかね。

Logic純正のRemix FXでのリバースは最大1小節まで
Logic純正のRemix FXでのリバースは最大1小節まで
Initial AudioのReverseは4小節まで(Plugin Boutique)
Initial AudioのReverseは4小節まで(Plugin Boutique
kiloheartsのReverserは計算上16小節までだけど8小節くらいになるっぽい(Plugin Boutique)
kiloheartsのReverserは計算上まで16小節だけど8小節くらいになるっぽい(Plugin Boutique

ゲートリバーブ

ここからはオマケ。
LoFiブームで再び使われ出したゲートリバーブは、ちょうどいいものが多くないってことで、以前純正のエフェクトでどう作るかって記事を書いたことがあります。

Synthesized IRの仕組みが全てのリバーブに備わってるわけではないので、もし別の手法を取るなら0.8秒程度のピンクノイズをコンボリューションリバーブに登録してゴニョゴニョするとよいかと。

ディフューズ系のディレイ・エフェクト

一部のディレイは「ディレイを散らかす」ディフューズ/ディフュージョン機能が備わってたりします。アンビエンス程度のごく短いリバーブ感がきれいにかかるリバーブレーターも多くはなく、アンビエンス程度のごく短いリバーブとして使え、かついわゆるリバーブとはちょっと違った空気感が得られます。

Logic純正のTape DelayのTape Head Mode
Logic純正のTape DelayのTape Head Mode
Native InstrumentsのReplika XT
Native InstrumentsのReplika XT

クラウド・リバーブ

これは要するにグラニュラーエフェクターに減衰エンベロープを設定してリバーブのような効果を得る手法ですね。Absynthをエフェクターとして使ったり、あとはSinevibesやBLEASSからそういったエフェクターがリリースされてます。


これ以外はリバーブをどう使うかとか、良質のリバーブ○選みたいな内容が多かったような気がします。論外な設定さえしないなら、曲にマッチしたリバーブを選んで絶妙な設定にすりゃいいだろうと思います、IMO。
あとは、だから、道を踏み外さない限りのクリエイティブな手法をいろいろ試してみるのがいいんだろうな、っていう。