気になるけど眺めるだけで済ますつもりでいたら、CDMで取り上げられてました(BLEASS brings tape stop and slowdown and Granulizer to Mac and PC – plus CDM bonus – CDM Create Digital Music)。 BLEASS というメーカーによる Granulizer と Slow Machine 。
もともとはiOS用で、遂にMacやWindowsで使えるようになりましたというのがもともとのトピック。
タッチ操作の面白みをパソコンで再現しにくいならROLIのLightpad Blockを使うといいぜ、というのがCDM記事です。
パソコンで送られてきた書類をプリントアウトしてパソコンで入力し直すような煮え切らなさを感じますが、こちらの場合は入力デバイスの問題なので仕方ない。そう思うことにしましょう。
さて、それぞれメーカーサイトでは辿り着けなかったんですが、Plugin Boutiqueでトライアル版をダウンロードできたので試してみました。価格はスクショでご確認を。手頃ですね。
BLEASS “Granulizer”(Plugin Boutique)
BLEASS “Slow Machine”(Plugin Boutique)
BLEASS Granulizer
![BLEASS "Granulizer"](https://i0.wp.com/www.makou.com/wp-content/uploads/2021/07/21070105.gif?resize=840%2C416&ssl=1)
実用的なパラメーターを揃え、安定したエフェクターといえます。イメージ的にはAbsynthのCloudエフェクトが近いかな。
Densityを下げたとき、多くのグラニュレータは無音が目立ちやすくバギーに響いてしまうため、何か物足りなくてエフェクターで味付けをしみようかってときでもグラニュラーエフェクトはなかなか候補に入れにくい。Granulizerはそれが起きにくい印象がありますね。なので曲のイントロなど、エフェクトのかけがいがある箇所では絶妙な効果が得られるでしょう。
とはいえ、やはりこの部類のソフトは効果のランダム度が高く、「さっきのがすげえよかったけど、今はそうでもない」みたいなことが起きやすいのも事実(こういうのも取り返せる仕組みが色んなソフトに備わっていくといいですね;誰もが偶発性を巧みに活かせるほどの感覚を持ってはいませんから)。
Granulizerに関してはタッチ操作の必然性がそんなにあるわけじゃないので、プラグインソフトとしての活用に向いていると思います。
BLEASS Slow Machine
![BLEASS "Slow Machine"](https://i0.wp.com/www.makou.com/wp-content/uploads/2021/07/21070106.png?resize=840%2C382&ssl=1)
こちらは、いわゆるテープストップ効果と、やはりグラニュラー的な手法で低速演奏のような効果が得られます。低速演奏効果はつい最近また別なソフトでも見かけた記憶があるんですが、そちらはコスパがいいようには見えなかったので取り上げませんでした。
TIME STOPのボタン部分はXYパッド状になっていて、クリックする場所によってスピードダウンまでの時間やカーブが変わり、ライブ再生中にいじってるとかなり楽しい。
が、このTIME STOPボタンはオートメーションで記録できなさそうなので、プラグインソフトとして使うのはちょっと厳しいかなと思いました。先ほどのCDMでのROLIを使うともしかしたら記録できるようになるかもしれません(徐々にやっぱりその手のデバイスを導入せざるを得なくなってきてるのかな)。
似たような効果が必要ならLogicにはRemix FXってのがあるので、それを使うといいでしょう(下スクショ)。これだとスピードダウンまでの時間やカーブを自由にはコントロールできないものの、オートメーションでの記録は残ります。
![Logic "Remix FX"でのテープストップ効果のオートメーション。](https://i0.wp.com/www.makou.com/wp-content/uploads/2021/07/21070107.gif?resize=840%2C517&ssl=1)
最近の面白げなソフトは、個人的にあまりコスパがいいように感じられてなかったので、久々にラクな気持ちで迎えられるものが登場した感じがしています。