Jacob Collier が具体的に言及したことでさらに勢いづいてきそうな微分音(マイクロトーナル)界隈。
- My Forever Studio S4 Ep9: Jacob Collier steals Chris Martin’s magic mic | MusicTech
- Jacob Collier on exploring microtonality: “It’s almost like a deliberate effort to break my perfect pitch open” | MusicTech
以前取り上げたFluid ChordやEntonalが将来的な表現の提案として価値を持つだろう一方で、Deep Glissのようにオープンソース方面でもいよいよ活発化してきている気配も。
BPBでは弦楽器のセクションにおけるディビジを好例とし、Fluidな表現の有効性に言及しています。これが可能になったところで表現のバリエーションが爆発的に増えるワケじゃないでしょうけど、これらの手法をヒントに、あるいは土台に、想像すらされていなかった未踏域が切り開かれていく可能性はあります。
- Entonal Studio – 微分音愛好家のために – makou’s peephole
- Pitch Innovation “Fluid Chord” – 液状化する音程 – makou’s peephole
- Deep Note – Wikipedia
あくまで個人的にそう思っているというだけの話ですが、こうした新しい動きは、ピンとくる形容が共有されたタイミングで着地と考えています(いずれ形容が使い古されるのはもちろん)。今回の動きは一方でFluid、もう一方でDeepと言い、どっちも言い得て妙ではあるものの着地点としてはまだ弱い感じがするので、膾炙に至るにはもうちょい時間がかかるかもしれません。
ちなみにFluidでいえば、Fluid Pianoと称する生ピアノをかつて取り上げました。流動的と名乗るには手間がかかるので、ハーモードチューニング(HMT)含め、こうした分野はコンピュータが当面必須だろうなという気がします。
なお、Deep Glissは、macOSだとインストールがうまくいかないらしく、次のバージョンを待つ必要があるようです。