Beatskillz “Ramp”

ソフト音源を中心にリリースする Beatskillz が、いわゆるポンピングエフェクトとして Ramp をリリースしました。Rampとは坂道や傾斜のことですね、高速の合流道路もランプウェイと言ったり。シンセによってはノコギリ波の形状をRampと言ったりも。

情報

  • macOS, Windows対応
  • VST3, AU, AAX対応

デモ版を試してみて、ほぼ見た目通りの効果です。アタック、リリースそれぞれにバイアスとアングル(これは位相角に当たる)を設定できたり、帯域を絞った際の効果もなかなか面白いです。Rampならではって特殊機能こそありませんが、軽量動作するので大量に差す必要のある作風の人にとってはいいかもしれない。
ただ、ご覧いただいてわかる通りサイドチェーンに非対応なので、2step, future bass, glitch hop系には使いにくそう。BPM同期でレートを変えることはできますが、レートを変更するときには波形1周期分を経ないとレートが変わらないっぽく、たとえば2分音符の途中から4分音符に変更するような演出は出来ないっぽい。あと3連や付点に非対応。オートメーション対応項目は右の通りで、自由度は高め。

近年、いくつかポンピングエフェクトが登場しており、それぞれ一長一短。

Nicky Romero “Kickstart”

Nicky Romero “Kickstart 2” – 定番ポンパーがVer.🆙

RDGAudio “SideChainer 2” [Free]

ZEEK “STFU” [Free]

Devious Machines “Duck 1.3” – シンプルポンパー

Caelum Audio “Flux Mini 2” [Free]

うちではレビューしなかったCableGuysのVolumeShaperも含めてよさそう。
最も定番と思われるのがKickstart 2ですが、2になって何か格段に使いやすくなったというほどでもなく、こだわりに応えるようになったくらい。
遊びがいがあるのがFlux Mini 2、ひいてはフル機能版のFluxで、フィルター等の機能が搭載されていたり(この点ではCableGuysの製品をまとめて買えば似たような感じになる)、波形の形状をかなり自由に描けたりします。が、グラフィックの負荷がなかなかなので、充分なマシンパワーがない限り、音を聞きながら形状を細かくエディットするのが難しい。
Serum辺り所有しているのであれば、SerumFXをポンピングエフェクトに使うのが、LFO形状も自由に作れてなおかつサイドチェーンにも対応してますし、ラクじゃないかなと思います。