【まとめ】
AUフォーマットのGatelab, Panflowの2種が、そのインターフェースが表示されている状態じゃないとDry/Wetバランスのオートメーションを反映しない。これは次のアップデートで対応されるとのこと。
目次
Audiomodernのフリーウェア2種が一部オートメーションを受け付けない
スクショはこの↓過去記事から拾ったので妙なナンバーつき。
それにも記した通りAudiomodernの製品が好きなのだけど、表面上しっかりしていそうなのに内部に行き当たりばったりな部分があり解せない。
昨日ちょっとした制作で用いたときにDry/Wetをオートメーションさせたら、インターフェースを表示中は反応するのにインターフェースを隠すと反応しないというお初の現象に出くわしました。
制作中にインターフェースを表示しとくくらいイイじゃないのと言われそうですが、これ、フリーズ機能とバウンス機能でもオートメーションが無視される(※環境ごとの差異がありそう)ので、正直、話にならない。
こうしたケースのとき、うちで行う下調べはこんな感じ。
バージョン?
バージョン最新は下のスクショの通り(これも似たようなソフトの情報が別々のページに表示されるのは良くない)、うちの環境のも最新版です。
コントロール表示?
プラグインのインターフェースをコントロール表示にすると、実はインターフェース上のオートメーション項目とコントロール表示上のオートメーション項目が合致していないと判明することがあります。
原則として、インターフェースはあくまで機能にアクセスしやすくするデザイン上のものであり、機能の本質に触れて制御するにはコントロール表示にして行うのが確実。
Smart ControlまたはMIDI FX
上の過去記事にも記したので重複となりますが…。
Smart Control上の項目はプラグインのパラメータを直に指定できます。極めて稀に、Smart Control経由のみから操作できるパラメータがあります。
(MIDIインストゥルメントを立ち上げたトラックに限り)MIDI FXのModulatorでLearn Plug-in Parameterから指定できるものはこれと同じ。
今回のケースでは何の効果もなく、せいぜいオートメーションを描かなくて済むようになってテストがラクになるくらい。
ググる
日本語での情報はまったく期待できないので、英語でググるとドンズバな報告がAudiomodern社のforumに見つかりました。冒頭のまとめに記したのがこれです。AU版に限り起きている問題である、と。
正確にいうとFilterstepに限って問題は起きていません。
対応策
今回のケースに関しては、Logicの純正機能側からワークアラウンドを見つけるのが非常に困難と思われます。
手持ちのものでほかに手があるかというと、以下の操作が可能でした。
KSHMR Chain
Excite AudioのKSHMR Chain内にGatelabをロードし、マクロでDryWetをコントロールした場合、正しく動作しました。
仕組みとしてはSmart Controlと大差ないはずなんですけどね。
- Excite Audio “KSHMR Chain”(Plugin Boutique)
- ソフトウェア/ツール 「KSHMR CHAIN」 | SONICWIRE
KSHMR Chainの場合、正しく動くとされているVST, VST3も読み込めるので、持っておくと何らかの操作上の問題が発生した際のワークアラウンドに利用できる可能性があります。ただし、おそらく全てのパラメータが0〜100でのコントロールで扱われるため、正確に周波数やdBを指定したいなどの場合には扱いづらいことを覚悟する必要があります。
バウンス時のみリアルタイム書き出し
実際試してないので確実にはいえませんが。
上述のように、オフラインバウンスだとオートメーションが無視される可能性があり、リアルタイムで書き出すと正しいオートメーション動作のまま書き出せると思います。
GainMatch
正確にはGatelabやPanflow自体をコントロールするものじゃありませんが、今回のケースに限ってはGatelabやPanflowの出力とドライ信号のミックスバランスをオートメーション経由で制御可能です。
対応策としてはこれが限度かな。
別DAWでVSTで動作させて云々って手法も一応あるにはありますが、不便さは取り除けません。
次のアップデートでってことなので、いつになるかわかりませんが、ひとまず待ってみることにしましょう。