ユニークなピッチ補正ソフトGraillonなど、他とは一味違う路線を開拓する Auburn Sounds から、新製品 Lens が登場。他の製品同様、Linuxをサポートしています。一瞬、Tritikの新製品に見えたけど違いました。
フェーズシフトを回避しつつクリーンな出音を得られるマルチバンドコンプ(フル版ではエクスパンダーも)で、オートバランサーを掲げているように、サイドチェーンイコライザーとプロファイルを利用してSootheのようにレゾナンスを取り除きつつ、徹底したコンプの仕組みによって無理のないようにサウンドをスカルプティングしていけます。
サウンドの無駄を削ぎ、歪ませることなく、美しい音を美しいまま効率よくコンプレッションすることが至上命題となっているっぽいですね。
デモ版をダウンロードして、数分いじってみた(シリコン対応してくれてるみたい)印象としては、見た目から想像できるより奥が深そう。時間をかけてプリセットを分析して傾向を掴んだり、自分なりの最強設定を組み上げてみよう、とユーザーに思わせるくらいのポテンシャルがありそうです。
追記
その後、マニュアルも読んでみたのですが、回路設計というかプロセス・ステージが入り組んでいるようで、仕組みに慣れるまで時間がかかりそうです。プリセットを使うぶんにはいいのですが、調整または作り込みを行おうとすると、「このパラメーターはどうもその用途ではなさそうだぞ」みたいなことがはじめのうち多発しそう。
マルチコンプはマルチコンプに違いないけれども、新世代のスカルプターのようなものと考えたほうが理解しやすいかもしれません。価格相応の代物だとは思います。
さらに追記