Aberrant DSP “Lair” – あやしいリバーブ

Aberrant DSP “Lair”

以前カセットテープのシミュレータなど取り上げたAberrant DSPから、オカルトリバーブレータの二つ名を名乗るLairが登場。

Lairとは”ねぐら”、”隠れ家”の意味ですね(Pensado’s Placeの動画シリーズでお馴染み)。ちなみにアジトとはAgitation Pointの略とされています。ついでにいうとAberrantとは”常軌を逸した”の意味。

情報

  • Windows, macOS対応
  • VST3, AU, AAX
  • 定価$36、イントロ価格$24

機能、操作感

動画がやや長いので、かいつまんで機能の説明をすると、基本はアルゴリズミックリバーブなのだけど、大きくわけて3つのアルゴリズムを持ち、それぞれの特性の応じてパラメータ(右下部分のコントロールが切り替わる)を調整したり、同じく特性に応じたToneを得たり、あるいはドライブをかけたり、モジュレーションを施したりと、相当に幅広い効果が得られます。

インターフェースを見ると、初見ではどれをどうコントロールするものなのかわかりませんが、大まかに、インターフェースの左半分は一般的なリバーブのパラメータで、右半分はクリエイティブな要素と考えると扱いやすいでしょう。
スクショのようにコントローラブルな項目を見るとさらに理解しやすくなりますかね(それでもコントロールが多いのですが)。
Aberrant DSPのページで配布されているペライチのマニュアルを見ると、右下部の切り替えコントロールを含め16のパラメータがあるとのこと。

盤面中央は要するにリバーブの長さ。錬金術記号なのか占星術記号なのかアイコンの意味はよくわかりません(特徴的な下右のシンボルを画像検索したけど何も引っかからなかった。角度の問題?)が、これを最大にしておくと上述の3つのモードがどのように機能するのか耳で判断しやすくなります。
右下のMODULATIONをEtcetra(サンプル&ホールドのような効果)に設定すると、このソフトのオカルト具合(?)が露骨になるという感じ。
これをスタートポイントとして、ほかのパラメータを自分好みに調整していくといいでしょう。

ぶっ壊れリバーブサウンドを生み出すにしてもかなり綿密に練られた構造ですが、控えめ設定にすればこれはこれで効果の高いリバーブレータとして充分機能します。
リバーブをDAWで後から細工するってのは想定以上に困難なので、こうしたソフトがあるのは非常にいいと思います。