Yamaha “PSR-SX900”

PSR ライン、いつもなら見ない製品ラインなんですが、海外の楽器関連ニュースを見ていてなんとなく気が向いて製品紹介動画を見てました。

Yamaha releases next level digital workstation in the PSR-SX700 and SX900 - gearnews.com
Yamaha releases next level digital workstation in the PSR-SX700 and SX900 – gearnews.com
Yamaha is replacing the PSR-S range with the new generation workstation keyboard, the PSR-SX | MusicRadar
Yamaha is replacing the PSR-S range with the new generation workstation keyboard, the PSR-SX | MusicRadar

国内での売れ筋とちょっと違うのか、10月発売予定だそうなのにYAMAHAの日本サイトに見当たりません。
この辺りの事情、よくわからないので、機会あればお話伺ってみたい(興味本位)。

MusicRadar誌によれば、PSR-Sというラインが消えてGENOS(Genos – Overview – Digital and Arranger Workstations – Keyboard Instruments – Musical Instruments – Products – Yamaha – United States)というラインに統合されてPSR-SXとなるそう。GENOSを日本サイトで見つけられなかったので、どう捉えていいかはわかりません。

Yamaha GENOS 76-Key Arranger Workstation Keyboard | Full Compass Systems
Yamaha GENOS 76-Key Arranger Workstation Keyboard | Full Compass Systems(https://www.fullcompass.com/prod/540706-yamaha-genos-76-key-arranger-workstation-keyboard?gclid=EAIaIQobChMIup2-jZbs4wIV16mWCh0RdQDUEAkYASABEgIf7PD_BwE)(リンク切れ?)(リンク先の信頼度は保証しません)

Breadcrumb(いわゆる”パンくず”ナビ)に記されているようにDigital and Arranger Workstationsという位置付けとなっていて、これは日本サイトだとPortatoneというカテゴリに括られています。しかしながら製品としては30万に届く価格なので、安易にオモチャと一笑に付していいものではありませんよね。
ちなみにGENOSは60万前後。

動画でどこまでわかるかって、実際大してわからんのですけども、いわゆる伴奏機能が要と見え、…でもバンドキーボーディストにとっては確かに不要。
バンドキーボーディストでないキーボーディストにとっては、一定の音質も操作性も保証されてるので、マズい買い物では決してなさそうですけどね。
とかく所有物でステータスを測りがちな界隈だと手を伸ばしにくい代物かもしれません。
海外でのエレクトーンの位置になるのかな。…って海外でエレクトーンってどういう位置付けなんだ。

デモ見てて、ふと演奏の「ヤマハ臭さ」ってのを思い出しました。
以前、携帯電話向けの楽曲配信を行なっていたときにヤマハの担当者さんが来社して楽曲提供の話になって、ヤマハさんのスタッフにお願いできないの?って聞いたら、うちで作るとヤマハ臭が出て面白くないんです、と。
日曜の早朝にヤマハのTV番組を何度か見た記憶を手繰っても、ヤマハ臭ってのはなんとなくわかる部分があります。お行儀がよい、というか。
その当時はわかるようでいて、文章化はできませんでした。
いま動画見てたら、そういや自然短音階の出現頻度高い気がしますね。マイナーだとだけ提示があったとき、僕なんかはドリアンかハーモニックマイナーに引っ張られちゃうんですけど、自然短音階に引っ張られちゃうのがヤマハ臭かもしれません。

話戻って、伴奏機能…これがArrangerの部分かな。便利じゃないですか。音も全然悪くないですし。
曲作りの際にちまちまDAWに打ち込んで「鳴らしたら、どんなんなるかなあ…う〜ん、がっかり」ってよりよっぽど、最初の段階で曲の雰囲気が把握できるから、ぶっちゃけこれで弾いたまんまコンペ出したっていいと思います。時間も節約できますし。
つか、どこまでArranger機能の奥行きがあるのかはわかりませんが、コンペどころか本ちゃんでこれだって構わない場面もあるんじゃないかとすら。
幹てつやポンチャックの頃から十年以上経ってますんでね、伴奏機能はもっと発達してていいはず。

上に書いたGENOSは、Ashley GorleyやBeth Nielsen Chapman、Jacob Collierが動画でインタビューに答えていて、どういう場で役に立ち、どう活用していくかを(当たり前だけど)真剣に話しています。
僕の友人もいつだったか、DAWを立ち上げて曲を打ち込む制作方法が疲れるからワークステーション型に気持ちがシフトしてると言ってましたね。話を聞いた当時は「そんなもんだろうか」くらいにしか思ってなかったんですが、ここ半年くらいで僕もそれに近い気持ちになってきてます。単純に面倒くさがりになってきたのかなと思って戒めてたのだけど、それだけじゃないかもしれない。
ただ、どうしても制作だけじゃ地方では食えない時代に演奏仕事もこなしながらってことを考えると、持ち出せる機材じゃないとキツい(ワークステーション型は重い上に運搬時の不安がある)。いや、家に置きっぱなしで演奏用は演奏用でもいいんでしょうけど。…ん、いや、むしろそれが理想かもな…。