oeksound “bloom” 準備中

現段階では乞うご期待としか記されていないのですが、sootheで人気のoeksoundが新作bloomを今後数ヶ月以内にリリースすると告知しています。ニュースレターにはバグ取りを残すのみと記されており、NAMMショーではそれなりに動作するほぼ完成版が展示されていると思われます。

GEARNEWSではこのスクショの右下部を見て、”desert island plugin”とイジってます。言われてみれば無人島と喫水線にも見えます。

amountノブを見ると、8.5辺りの値以上をsquashと表現しているので、裏返していえば「可能な限りコンプレッション感のない手法でマルチバンドコンプのような効果を発揮する」と解釈できるかなと。

概ね、oeksoundの製品はいわゆるダイナミック(動的処理)視点を掲げているように見受けられ、つまり曲を通してスタティック(静的処理)に機能するってより、時間軸を注視してフレキシブルに反応します。それゆえ重いといえますし、また作家側も製品がどういう反応を示すか考慮しておく必要が生じます。
spiffは私スルーしましたが、今回の製品にはだいぶ興味があるので、デモ版が登場したらすぐ試して、おそらく導入するでしょう(とんでもなく高額でさえなければ)。

まあ、ともかく現段階では憶測しかできないので、リリースされたら新しく記事書いて、しかる後に本記事に統合することになるかと思います。


フォトエフェクトにもbloomというものがありますね。輝きとか華やぐとか、そういう意味合いになると思いますが。そうしたところから効果を察せよってとこあるでしょう。

ビジュアル的にもだいたいbloomを名乗るとくすんだ紫色を持ち出す傾向ありそうですけども。

Sonora Cinematic社製 ソフト音源 「HARMONIC BLOOM」の製品詳細情報ページです。

sootheにちなんだ話でいうと、youtubeなんかでsoothe同様の効果が得られるものとして一種のsmoother(スムーザー)に当たるものを挙げてることがありますが、それはsootheの活用法の一つに近いけど残念ながらイコールではないですね。どちらかというと、もっと潔いシロモノです。言ってみれば、飛び出したケバを撫でて目立たなくするのでなく、飛び出してるなら切っちゃえってのがsootheです。
実際の使用局面ではまた別の使い方も見かけるのですが、それもまたよし。たとえばうちでも、過密なオケに対してボーカルの通り道を作るためにサイドチェーンして使ってますし、同様にキックの通り道を作るフィルターダッキングも可能。
なので、bloomがリリースされて、基本的な使い方が理解できたら、またアグレッシブな用法を編み出すのもいいだろうと考えます。


240128追記

Sound on Soundのインタビューによると、音の温かさとは何かってとこに着眼したもので、基本的には4バンドのダイナミックEQとして動作し、amountが7以上になるとコンプレッションが働き出すらしい。

動画内の3つ目のデモンストレーションでは2ミックスの音源に対してbloomを適用していて、ここでは各フェーダーがブースト値を範囲指定できる様子が映され、下部のディスプレイにはおそらく目標値の帯域バランスともう1本の線が表示されています。
憶測ですが、入力信号の各帯域のダイナミクスをこのフェーダーで指定した比率で動的に変化させるものではないかと思います。
ニュースレターに見える「perceived tonal balance」がこの動作を示すのかもしれません。