誰しもに関わることでもないから別にいいかなと思ったんですが、先週、先々週辺りに当サイトに辿り着いた検索語句で「ループ」ってのを見かけたので、一応書いておこうかなと。後手ですが。
オーディオ・ファイル・エディタ(長いので以下’エディタ’)上でオーディオ・ファイルのサンプルループ(以下’ループ’)を本来設定できるはずなのですが、できるときとできないときとがあります。
色々試した結果、どうやらループを設定する際にはプロジェクトオーディオウィンドウ(以下’プール’)における当該オーディオファイルのリージョン数が影響しているようですね。
Logicのヘルプには関連記述が見当たらず。
Logic Pro Xの日本語版、英語版のユーザーガイドにもそれらしき記述なし。
結論をいうと、プールでのオーディオファイルの1つ目のリージョンでのみ、ループの設定ができます。
ループポイントを複数設定できるソフトウェアも世の中にはありますが、おそらくLogic Pro Xにおいて、ループポイントは1箇所のみという前提なのでしょう。
それにしても他のリージョンでだってループの設定ができてもいいのでは?と僕は思うので、バグか仕様かわかりませんが改善要望を送りました(相変わらず日本語の要望はゴミ箱直行な気がするので英語で送った)。
自分用のサンプラー音色を作る過程で、いつもは手短に済ませたいのでループ区間だけ切り出して使っていたんですが、いよいよ音色のアタックを立たせたいと思ってループ区間より前を編集しようと、ついでにループ区間はLogicで設定しちまおうと、その矢先にこの機能不全らしき状況に出くわしたのです(前に気付いたときは別の手に逃げてお茶濁したかもしれない)。
なので、参考までにうちの環境で行うべき手順としては、
- ループ設定対象のオーディオを生成またはインポート
- ループ区間のみリージョンを残して他リージョンを排除(トリムは後)
- リージョンに対して「選択範囲→サンプルループ」「サンプルループをオーディオファイルに書き込む」を発効(これで実ファイルに反映されるので、KontaktやEXS、Omnisphereに持ち込んでもそのままループ再生される)
- リージョンを手前に延長した上でトリム
- オーディオデータの頭を短くフェードイン
これでファイル冒頭の値が0で無かったときのノイズを防ぎます。
波形編集ソフトによってはループエンドマーカー以降にデータがないものをエラーと見なす場合があるので、上の4でリージョンエンドを後ろにも延長したほうが無難かもしれません。
ちなみにLogicを使ってクロスフェードかかったオーディオループを作るなら、以前書いた気もしますけど、こうするのが手順少ないかなと(1段目のをバウンスして2段目を生成して前後をハサミでトリム;ハサミでトリムしないと、頼んでもいないのにゼロクロスにリージョン位置が調整される可能性があるため)。もちろんケースバイケース。
こうしてループ設定したものは他の波形編集ソフトではループ区間がリージョンとして表示されることがあります。