HY-Plugins “HY-POLY”

HY-Plugins “HY-POLY”

HY-MBMFX2(HY-MBMFX2 – HY-Plugins)など、シンプルなのに美味しいものを作るHY-Pluginsから低価格で機能豊富なシンセ HY-POLY が出ました。
いわゆるアナログシンセタイプのものと考えてOK。

HY-Pluginsの特にエフェクターの部分って、Ableton Liveの機能をそのまんま持ってきたような印象が強く、Ableton Liveのあのエフェクターを自分のふだん使いのDAWでも簡単に使えたらなあなんて考える人にとってHY Pluginsのソフトはちょっとした秘密兵器扱いだったりします。
HY-POLYも御多分に洩れず充実しているのですが、エフェクトがソフトシンセの内部に組み込まれていてEGだのLFOだのマクロだのでコントロールできるようになってるため、なお余計にポイント高く感じられます。
Unfiltered AudioのBYOMEやLIONといった若干値の張るものに手を出さなくても、妙な連動エフェクトを得られるわけです。

アナログシンセタイプのものと冒頭で雑に紹介しました。
これはFree版がフル版でいう2Osc + Subのモードしか持っていないためなのですが、実はフル版だとオシレーターの種類が決して豊富でないとはいえ、オシレーター部分を別の方式に変更してSync, Ring, FM(この手のソフト音源では珍しくFeedbackも扱われている)までの合成手法が利用可能となっています。3OSCとされるモードでは1,3,5,7音までのUnison発音も可能になっていて、結果、けっこう守備範囲が広い。

またLFOのほかSample & HoldやSequencer、MP(MultiPoint?) Envelopeも搭載されていて、仕組みとしては充分過ぎるといえます。
そうなるとオシレーターの種類が豊富じゃない点に若干不満を感じないこともない。
ですが、実際にデモ版なりフリー版なりダウンロードして使ってみたならおわかりいただける通り、プリセット音色は思った以上に振れ幅が大きくしっかりしていて、なあんだ、足りないのはオシレーターの種類じゃなくて自分の腕なのかと、痛感させられてしまいますね。
オートメーション等での制御も容易なので、入手したなら制作環境の中で出番は案外多くなるかもしれません。

UIは少々気になりますね。
ラベルなのかボタンなのか判断しにくい箇所が随所にあります。
(というか随所に、他メーカーのシンセで見かけたようなデザインが見られます。AlchemyとかArturia PigmentとかLinplug Spectralとか。もしかして関係者?)

ともあれ、このソフトシンセのいちばんオイシイとこはエフェクターの部分で、これをシンセの音色としてどう組んでいくか、これは腕の見せどころになるでしょう。

ADSRまたはKVRのショップ(HY-POLY – HY-Plugins ページ参照)で、
定価$60のところ、7/2までイントロ価格$40。