FXpansion “Cypher 2”

FXpansionのCypherが Cypher 2 にバージョンアップしました。
CypherというのはFXpansionが2009年にリリースした、Strobe, Cypher, Amber, Fusorの4つからなるSynth Squadコレクションの1つ。
サウンドとしてはきわめてストレートで距離感が近く、フィルターが強力。一方で操作が独特なためわかりにくかったり予想と反する音色が鳴ったりします。言ってみれば、昔ながらのソフトシンセが動作はそのままに出音のクオリティをすこぶる上げたようなもので、特にサイケトランスを制作していた時期に愛用していました。

その後、OSやDAWのバージョンアップとともに少しずつ使いでが悪くなって、2015年にStrobeがStrobe 2へと進化しました。

FXpansion “Strobe2”

独特のシーケンス機能がインスピレーションを掻き立てるものの、動作が重かったり、かねてからの懸案であった同期の不安定さが解消されていなかったりで、個人的には扱いに困ったのでした。
作業用Macの買い替えやDAWの安定も手伝って現在は、たまに戦列に復帰させられるくらいにはなりました。

Cypher
Cypher
Cypher 2
Cypher 2

さてCypher 2はどうか。

小一時間使ってみて結論をいうと、Cypher 2だから出せる音ってのは今やほぼ無いですね。もちろん「これは!!」ってのもありますが、頑張れば他のソフトシンセでも作れそう。
依然、同期の不安定さはあり、だけど考えようによってはすごくアナロギッシュで、だから80年代初め〜中ごろのアナログサウンドを模倣したSynthwave辺りを作るにはいいかもしれません。

各所で紹介されているように、Roli KeyboardをはじめとしたMPEへの対応についてはすごく興味深いとこではあります(Roli and FXpansion launch Cypher2 analogue-modelling softsynth | MusicRadar)。