Fiedler Audio “Spacelab”

イマーシブオーディオに関してもこの2年ほどで関心ががぜん高まっています。
Spacelabは、リバーブであり3Dパンナーであり、それを統合した画面で確認できるもの。 最高グレードのInterstellerにおいては256個のオブジェクトを入力として扱うことができ、出力も256個のスピーカーに配分できるそうです。

spacelab interstellar – Fiedler Audio
spacelab interstellar – Fiedler Audio

正直な印象として、リバーブの質としては消え際に少し違和感があり、(バイノーラルでの試聴の範囲内で)立体配置も、先立つさまざまなソフトを凌駕するものでないように感じました。

以下、あくまで私見。
ゲームや映画の中での活用が中心となっていくと思われ、音楽の中で活用されていくにはステレオ環境とのエコノミックな互換性(サラウンドのような)がほしいところ。インスタレーションとしてはあり得るでしょうけど。
またゲームや映画と音楽とは、視覚を伴わないとか、時間の消費単位が小さいとか、消費スタイルが違って、だからこそ世界観ってよりライブ会場の再現とかに没入体験が限られやすいと思うのです。今さらアルバム単位での世界観を作るってのも来た道戻るような感じがしますしね。
そう書くと否定的立場に見えるかもしれませんが、やるんならバブル世代(自分もギリギリその世代なので自戒を込めてです)みたいに思いつきで技術を使い捨てにするんじゃなく、練られたコンセプトに技術を伴わせて作品ごと価値を高めたいよね、って立場です。言うは易しなのは承知の上で。