【概訳】マスタリングにおけるオートメーション

envatotuts+でマスタリングにおけるオートメーションの説明がまとめられています。

Automation in Mastering: Volume and Beyond
Automation in Mastering: Volume and Beyond(https://music.tutsplus.com/tutorials/automation-in-mastering-volume-and-beyond–cms-27951)

昨年末の記事ですが。
引き続き、正月からあんま時間がないので概要だけ紹介しときます。

ボリュームオートメーション

RMSは聴感に近いが、ダイナミックレンジが狭まり過ぎぬよう1〜1.5dB以内の変化に収める。

ピークボリュームのオートメーション

リミッターより前の段階でフェーディングを行うと無意味なので注意。

ステレオウィズスのオートメーション

ステレオウィズスを広げると壮大にはなるが位相の問題や音が細くなったりもするので0.5dB以内の変化に収める。

コンプのオートメーション

滅多に用いることはないが、ベチャッとしたサウンドにならぬようアタックタイムを遅くすることがある。

ノイズリダクション用途のオートメーション

レストレーションツールを用いると無音部だけでなく全部に影響が出てしまうためオートメーションで行うほうがよい。

ディエッサーのオートメーション

SやTなどの摩擦音とハイハットの区別がつくほどディエッサーは賢くないのでオートメーションで制御する。

リバーブのオートメーション

マスタリングリバーブは補正でなく加工用途で、たとえば曲の最後のカットが短すぎて感じる場合に調整する。

結果

音量、広がり、深みの面での手法に絞って紹介した。オーディオのクオリティをキープ(訳注:原文ではperverse(倒錯した)だがpreserve(保護する)のタイポと思われる)することである。

少しだけ補足しておくと、「ピークボリュームのオートメーション」に記されている「注意」というのは「やってはいけない」意味でなく「明確な意図があるなら躊躇せずにやるべき」という意味。

それからステレオウィズスについて、元記事筆者はEQをM-S方式で使用しているようです。
ステレオイメージャーは位相の問題がより起きやすく嘘くさくもなりやすく、二度がけの危険も孕んでいるため、妥当だと僕は考えます。