常套のEQ抜きで周波数分布に影響を与える方法

Pro Audio Files にPhilip Mantione氏による「 10 Ways to Affect the Frequency Spectrum Without Traditional EQ 」という記事が。
表題通り、常套手段であるEQ抜きにして周波数分布に影響を与える幾つかの手法の紹介となっています。

専門的というほどの内容でもないけど、興味ない人にとってはマニアックに映る話題かも。
取り上げられているのは次の通り。

  1. ピッチシフト
  2. デチューン
  3. マルチバンド・コンプレッション
  4. エキサイター
  5. ディストーション、サチュレーション
  6. FFTプロセッシング(注:この日記でも取り上げたMichael Norrisのプラグインを紹介してる)
  7. レコーディング・ロケーション(録音現場の指定)
  8. マイクの選択、配置の仕方
  9. FM変調
  10. AM変調

もちろん人それぞれ切り口が違うだろうけども、おおむね同意(エラそう!)。
FFTプロセッシングに関しては一般的な音楽制作での出番がなさそうな気もしますが、そう言われてみれば活用法についちゃこれまであまり考えてこなかったかもしれない。反省。

レコーディング・ロケーションというのは、よくいわれるようにイギリスのどこそこでレコーディングしました〜みたいな(元記事参照)。
単に海外で録る俺カッコいい的な理由もないではないでしょうけど、その土地がアーティスト・マインドに影響を与えてくれるとか、湿度など土地の気候が楽器の響きに影響を与えてくれるとか、そういう効果の面が大きいと聞きます。
廊下にドラムセットを組んでレコーディングするってのも、単に奇を衒う場合もあれば、純粋にその得られる効果に期待してのこと。
よくコンボリューション・リバーブのプリセットに備わっている、一軒家の廊下や部屋の外部、駐車場など、あれも単なるネタってより、過去にこういうクリエイティブな技法がありましたっていうクロニクルみたいなもんでしょう。
プレート・リバーブだってスプリング・リバーブだってエコー・マシンだってもともとはクリエイティブな技法だったわけですし、それを言ったらディストーションだって当初は「お前は何てことをしやがるんだ。だけど、面白いから良し」とか言われたでしょう、きっと。

マイクのチョイスについては今さら触れる必要もない大事なファクターの1つ。省略。

FM変調は、低周波で流し込んでピッチに影響を与えるという、ほぼLFOとしての使い方ですね。
ただ、FM変調が可能なFXプラグインって聞いたことないですね。
MeldaProduction辺りにはあるかもしれない。
FM8にサイドチェインでぶっ込むと、元音源に対してFM変調がかけられます(他の方法は試したことないからわかんないっす)。
同様に、AMは元記事に書かれてる通りTremoloを使えばできます。Ring Modulatorでもいいと思います。LogicのRing Shifterは仕組みがちょっと違う。

自分なら他に何を強引に使うかというと…たとえばあえてMP3にすげー圧縮してみたり、超ショートディレイかませたりでしょうか…。
元記事のエキサイターの項目でOzoneが紹介されてるように、特定の回路のシミュレーターを通すってのもありますよね。その手法狙いとしてはUADも活用できるか。最近、一度音源をアナログにして再取り込みしたい欲が地味に強いです。

直接この話とは関係ありませんが、だいぶ前、ゲームの効果音を担当してたときは楽曲用と効果音用とで異なる基本周波数で響きを調整したりしてました。
あれはあれでラウドネス・ウォーの真っ只中で、楽曲であまり無節操にがっつんがっつん音を鳴らされると効果音が役割を果たさなくなっちゃうんで、やむなくお互いの基本周波数を変えることで楽曲の倍音分布の隙間を抜いて効果音を鳴らすという狙いでした。今はそんな必要ないからやりませんけども。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です