Yamaha “YC61”

その昔YC-20というコンボオルガンがYamahaから出てたらしいのですが、シリーズが休眠に入って50年ですか、型番を引き継いで登場した YC61 がめちゃめちゃ気合い入ってます。
ヤマハらしからぬ整った出で立ちも好感。

Introducing the Yamaha YC61 Stage Keyboard - Yamaha Synth
ヤマハ | YC61

価格は25万くらい? このサイズのものにしては本気の値段。
英語ですが、上の紹介ページの熱のこもりようにも注目したい。

HammondやRolandから、オルガンだけでなくピアノ等も鳴らせるキーボードは幾つか出ていて、持っている知り合いもいますが正直そんなに羨ましくない。だけど、YC61持ってたらちょっと羨ましくなりそう。

ロータリーのスイッチはそこでいいのか?、ウォーターフォール型のキーの形状はいいけどグリッサンドに向いた表面の質感か、ハモンドの独特なキーの跳ね返り感はあるか、ドローバーは右手からそんなに遠くていいのか、トグルスイッチはその向きでいいのかといった疑問は実際に触ってみないと解決されませんが、動画を見る限りだと出音が好みだし作り込み要素も多そうで物欲が煽られます。
このカテゴリーのものにしては珍しくピッチベンドとモジュレーションがついているのもポイント高い。シンセの音を出せるけどモジュレーションホイールがついてないからライブで使えないなんてのもよくありますから。
動画中でLead音色がポリフォニックで奏でられていますが、解説を見るとちゃんとモノフォニックとポルタメントに対応しているらしい(下の動画だと一瞬ですがSync系の音色がモノフォニックで鳴るのが確認できます)。
あとトグルスイッチやドローバーのノブは一般的なキーボードケースだと壊してしまいそうで怖いんですが、専用ケースがあるらしい(別売り?)。

こちらの動画中、一部の音が気になったので、蛇足ながらメモ。
Stefan Jernståhlが弾くようなフレーズって、本物のオルガンだと高音がもう少し汚く歪むと思うんですけど、どうでしょう。
このキーボーディストの好みの設定なのかなと思ってYouTubeを漁ってみるも、ふだんはNord Stageを弾いてるようでオルガニストではない気配。というか、上下二段スタイルのオルガンで弾くと一般に左手で弾く音も歪みに影響するのですが、動画で一段のみで弾いているせいで歪み感を欠いている…のかもしれません。
はたして二段仕様に対応するのかも、ちょっと資料読み切れてなくてまだわかんない。
もう1点。オルガンもウーリッツァーも、場合によっちゃピアノも、Yamaha製の音源って強弱の音量の幅が小さめな印象があって、ダイナミクスの大きな曲を小さめのライブハウスでやるときには有り難いのだけど、ソロ演奏やインスト、録音物での音となると図らずも海苔みたいなダイナミズムになって、音はいいのに上がり切らないというか、小さくまとまっちゃいそう。

今のところまだSpecificationページが見つからないので(早晩用意されると思う)、もう少し情報が出てからこの記事に補記などしようと思います。