ビブラート 設定
最近よくLogicでの ビブラート 設定に関する検索ログが残っているので、ちょっと触れておきます。
説明をシンプルにするため、「モジュレーションホイールでビブラートの深さをコントロールする」場合を前提としておきます。
おおむね次の3パターンに集約されるかなと。
- LFOをピッチにかける度合いをモジュレーションホイールでコントロールする
- ピッチにかかるLFO自体の規模をモジュレーションホイールでコントロールする
- ビブラートだけ単独で設定がある
度合いをコントロールするパターン
パッチング、Router、Matrixと名称にはバラつきがありますが、LFOをピッチに指定し、その度合いをモジュレーションで制御する仕組みになっています。大まかに言って自由度の高いソフト音源ほどこういう手法になりやすい。
ちなみに上のES2のスクショではモジュレーションホイールでの制御のお隣にベロシティでの制御を設定してみました。ベロシティが強くなるほどビブラートが強くかかるという設定ですね。
わかってる方には釈迦に説法となりますが、鍵盤を押し込んでいる間にベロシティが変化することはないので、この設定では鍵盤を押し込んでいる間にビブラートの強弱をコントロールする、つまり音を鳴らしてる途中からビブラートをかけるみたいな表現が不可能です。従って音を鳴らしてる間にもいじれるモジュレーションホイール等でビブラートをかける、これが妥当な手法となるわけです。
規模をコントロールするパターン
仕組みとしては上記のものと大差ないんですが、上記のつもりで設定しようとすると「ん?」となりやすいので区別しました。
先程の手法との大きな違いは、「規模」がパラメーターとして存在しているためモジュレーションを介さなくてもDAWから「規模」を直接オートメーションでコントロールできる点。
自立したビブラートがあるパターン
決して多くはないのですが、ビブラート自体が既に内部でルーティングされていて、度合いをコントロールする設定だけ行えばよいもの(もっとわかりやすい例もあった気がします;RolandCloud辺りかな…)。必然的にシンセ色の薄いソフト音源がこういう設定になる傾向がありそうです。
モジュレーション離れ
今、モジュレーションホイールでビブラートをかける設定は昔ほど一般的じゃなくなっていて、上のHeavier7Stringsの設定(左下)中にも見えるようにAfter Touch(A.T.)でビブラートをコントロールする設計が増えた印象です。
DAWだと制御性に大差ないのですが、ハードウェアキーボードでビブラートをかけようとした場合、そのハードウェアがAfter Touchに非対応だと設定を変更せざるを得ません。ちょっと厄介ですね。After Touchとなっている箇所をモジュレーションホイール等に変更しましょう。
最後に、比較的よくある事例として、Logicなど幾つかのDAWでは1トラック内に複数のMIDIチャンネルを持てるため、MIDI情報を受ける側のソフト音源のMIDIチャンネルと打ち込みデータ内のMIDIチャンネルが合致していないと効果が出ないことがあります。
特にLogicはオートメーション情報を書き込もうとすると何故か別のMIDIチャンネルに設定されやすい(ユーザーのふだんの操作の癖が影響してると思う)ので、設定したらそのチャンネルが正しいか随時確認するようにしましょう。