gearnewsによる Synthesizer V 評

ブラウザごしに動作し、次代の歌唱合成エンジンと称賛される Synthesizer V 。

VOCALOIDの対抗馬、Synthesizer Vが無料で使えるWebブラウザ版を公開。2020年、歌声合成はさらに進化する | | 藤本健の "DTMステーション"
VOCALOIDの対抗馬、Synthesizer Vが無料で使えるWebブラウザ版を公開。2020年、歌声合成はさらに進化する | | 藤本健の “DTMステーション”

よく読んでいるUKの音楽機器関連サイトgearnews.comで触れられていました(
Synthesizer V Studio: Second Generation synthesized vocals from Dreamtonics – gearnews.com)。
あちらでどう捉えられているか。細かい部分は原文から読み取っていただくとして大まかに訳してみると、

薄気味悪いまでにリアルな合成音声の世界に入ってみると、Synthesizer Vとは文字通りボーカルパートを合成する環境である。
現バージョンではAIやニューラルネットワークを駆使し、息遣いや声質の変化を自然にバックアップしてくれる。
アニメキャラ然と示される10人の声は、うち6人が中国語、3人が日本語、1人が英語を担う。
デモ曲における日本や中国の音楽らしい過剰なピッチ補正が気になってしまうけれど声の自然さは格別。
(一般的なボーカロイドのようなUIを通じ)ボーカリストが自身をレンダリングしていくほか、ワークフローを自動化するスクリプトを活用することもできる。
時間をかけてボーカルの表現を細かく作り上げていく必要性には疑問があり、欧米でこの手法が浸透していくには時間がかかるだろう。

Synthesizer V Studio: Second Generation synthesized vocals from Dreamtonics – gearnews.com

追記:文意を歪曲してるのではというツイートがあって、改めて原文見てたしかにせっかちに訳してしまいました。すいません。
小文字のautotuneについてですが、顕著な用例はここ(3 Overused Vocal Production Techniques (That Aren’t as Cool as You Think) — Pro Audio Files)で、Antares Techの製品のAuto-tuneとは区別して解釈すべきだと思います。動詞のautotuneがAuto-tuneに由来している可能性も皆無ではないのですが、Auto-tuneが世の中に存在していなかったとしてもautotuneは「自動ピッチ補正」の意味を持ち得ます。
蛇足ながら自分はSynthesizer Vやボカロの技術に否定的なイメージを持っていません。

とのことで、10年前ごろにボーカロイドが登場したときと迎え方に変化がないというか、ソフトを含めた機材のサイトであってもボーカロイドはヲチしてなかったんだなあと。

まあ僕らも昔ハマって見たボーカロイドってのから大きく印象を更新してないなら、とやかくは言えない。
界隈はその間、洗練された頽廃みたいな相反する概念同士を燃料に焚べてガンガン進歩していってるように自分の目には映ってました。ツールや技術ももちろん向上しているけど、積もり積もって破裂寸前の創作意欲がそれ以上にニーズを支えていて、そうした事情を踏まえて判断したほうがいいんじゃないかなあと感じました。
むろん10年を簡単にはまとめらんないし、細分化、先鋭化の進んだ界隈だけ見て創作全般を語ることもできませんが。

ひとまず、これから仮にSynthesizer Vが欧米に「浸透していく」としても、既述のように「細かく作り上げていく」アジアらしい情熱にGeekやNerd以外の方々が倣うとは少々考えにくく、欧米ならではのスタイルが開拓されるとしたらそれはそれで面白いだろうなと思いました。

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