新製品ではないのかもしれませんが、ADSRからのニュースレターで知ったStagecraftのBeat Rebuilder。
以前取り上げたAddiction Synthには今ひとつ響くものが感じられなかったのですが、動画を拝見する限り面白そうです。ADSRにNFRをリクエストしたのですが、まだレスポンスがありません。
デベロッパーのサイトではProducts > Producerのところにありますね。
動画では、寒暖差激しいシカゴで防寒を整えて機能解説をする姿が見られます。ここ札幌も寒いですが、シカゴの冬は札幌よりちょっと厳しいっぽいです。
要は入力音声をトリガーとして別のサンプルに置き換えられるもの。
このコンセプトのソフトは他にも見かけるのですが、Beat ReBuilderは帯域やスレッショルドを指定した上でトランジェント(単に音量かも)を抽出するプロセスを複数(最大6かな?)備えているため、かなり複雑な、または緻密なトリガー演奏が可能となっているようです。
サンプルのエンベロープの編集や、MIDIデータとしての書き出しにも対応。
目立つものではありませんが、実用性の高い製品だと思いました。
デベロッパーサイトでは、定価$120のところ現在$40で取り扱い中。
ADSR soundsではまだページが用意されていないようで、確認でき次第、本記事に追記します。
追記 11:30PM
NFRをいただいたので早速動作チェックを行いました。
ちょっとわかりづらかったのですが、製品ページ上ではAppleマーク、Windowsマークをクリックすると30日間のトライアル版をダウンロードできます。
機能は上に記したとおり。
高解像度のディスプレイ上ではUIが小さく表示されて使いづらいのですが、各コントロールはレスポンスが速く、全体として面白く使えますし、飛び道具的な使い方を編み出すこともできそうです。
ちなみに動作チェック時に気付いた注意点をいくつか記します。
Logic ProとCubaseでは、動作をまだ把握できていない初回動作時など、まず各チャンネル(パート)で最も右下に表示される”Exact”の設定に注意してください。これが0のとき、すべてのチャンネルが同じトリガーを発します。誤動作ではなく仕様です。Ableton LiveとStudio Oneでは初回動作時でも”Exact”が正しく設定されています。つまりDAWごとにデフォルト動作が異なる可能性があります。
Logic Proではインサートスロット上でトラックをまたいでプラグインを移動しないほうがいいです。辻褄が合わなくなるのか、Beat ReBuilderのサウンドのみにグリッチもしくは処理落ちが発生する可能性があります。
追記 6:00PM
2週間ほど前にリリースされたもののよう。
K-v-Rによれば、Cubase 13環境下でクラッシュする可能性がありそう。デベロッパーからのレスポンスもよくないようなので、導入に際してはちょっと待ったほうがいいかもしれません。
NFRが手に入ればですが、macOS環境下での動作チェックだけ行います(ただしCubaseは12からアップデートしていませんのでご承知おきを)。