ロータリー・スピーカーのプラグイン・エフェクトは、たとえば古くから知られるmdaのものをかつて好んで使ってました。当時は最も質感が良かったんで。
Logic ProにEVB3(現Vintage B3)が登場してからは、すっかり純正のものに依存してます。やはり質感が良いのと、扱いやすさとで。
不思議なタイミングでEventideから出た Rotary Mod は果たしてどんなもんか。
紹介動画でもある程度使用感がわかりますが、これ、デモ版をゲットして実際に自分で試したほうがいいです。想定より奥が深い。
いわゆるオルガン用のエフェクターとしての歪み要素は無いものの、パラメーターの数つまり調整要素が多くて、いじってると案外たのしい。
面白いのがLFOソースにあたる中央少し右のSOURCEの部分で、なんとSAMPLE&HOLDがいます、ここに。ロータリー・スピーカーなのに。
アルゴリズムとして完成してるのでLFOソースを自由に取れるってんでしょうね。ちょっと驚きました。
肝心のロータリー・スピーカーらしさのアリやナシやでいうと、どうも僕自身はその「らしさ」をやや歪んだオルガンの音の歪み成分の中に見ているようで(自己分析)、歪み要素がない以上、お!という感想にはなりませんでした。インプット前で歪ませても…です。
ただ、先ほどの動画でもわかるように、オルガン以外の多様な楽器に対してもかなり魅力的なかかり方しますね。
ギターはもとより、動画の1分過ぎあたり(RTR/HRN MIXおよびHICUTの設定によるものと思われますが)のパーカッションサウンドはなかなか味わい深い。
たしかにむかし僕もLogic純正のロータリー・スピーカー・エフェクトをBrake(停止)状態で挿入してラジオ加工っぽい効果を得たりしていました。(いまは大丈夫ですが)当時は不安定なかかり方をするため使いにくさがあったもんですが、今回のRotary Modは(価格を別として)より手軽に使える気がします。
ふつうのエフェクターとしてだと御存知の通りLogicではMIDI信号をエフェクター・パラメーターの変更に容易には使えないわけですが、Rotary ModはMIDI制御エフェクトとしても使えるようなので、活用もラクだろうと思います。