MNTRA Instruments “Vespera”

MNTRA Instruments “Vespera”

今年はじめにGPU Audioとの連携も発表されたモントリオールのデベロッパー、MNTRA InstrumentsからMNDALA Engine(無償)用の新作音源Vesperaがリリースされています。日本の代理店はMIさんですかね。Plugin Boutiqueでも扱われています。

GPU Audio、次はMNTRA Instrumentsとのコラボ

MNTRA

StandardとProの違いは音域とRR数なので、そんなに違わない。6/10までと比較的長めのイントロ価格になっています。

情報

  • Windows, macOS対応(非Rosetta注意)
  • VST, AU
  • 定価$69、イントロ価格$39

Vesperaはアコースティック・シンセシスとする製品ラインの第一弾で、歪ませたモジュラー・シンセのオシレーションを使用し、物理的なオブジェクトを通してリアンプ、レゾネーションを行うと説明されています。ここでいうアコースティックとはアコースティック楽器のことではなく、シンセ内部で行うようなことをリアルの世界で行なったみたいなニュアンスかと思われます。

初めてMNDALA Engineインストールしましたが

初めてMNDALA Engineをインストールして、Freeのライブラリーを幾つか入手してみましたが、インストールが少々わかりづらいですね。結論からいうと、Webページを介する必要は特に泣く、DAWにMNDALAをロードして最初に表示されるOpen Preset Browserを無視して、Libraryタブをクリックして、製品リストの項目が[Install]になるのを待てばいいだけ。
Install Instructionsの1個目のスクリーンショットがいきなりユーザーの初回起動時の画面と異なるため何だかわからなかったり、そもそも画像が小さくてわからなかったりと、つまずく箇所が多いように思うので、MIさんのインストールガイドのほうがよほど参考になります。

既にMNDALA Engineをお使いの方にとっては言うまでもない話。ついビジュアライザーのようなものに目が行ってしまいますが、これらはX(〓), Y(▲), Z(●)座標に割り当てたMIDIコントロールの値(またはインターフェース内を直接マウスでドラッグ)に単に連動したもので、別段出力音の解析に基づくものではありません。もちろんアトラクティブなものではあります。
視覚的な部分に囚われてしまいますが、真価は搭載機能を果敢に駆使したプリセットであり、ほかのシンセやサンプラーでは聞かれないような、インスピレーションを刺激するようなサウンドが繰り出されます。
デベロッパー名、製品名からすると、ついPsychillやGoa Trance、Meditative系の音楽用と考えちゃいますが、使い道次第でかなり面白い効果を狙えるのではないかと。

Logic環境の方、MNTRA Instruments製品はまだSilicon(非Rosetta)環境に対応しきっておらず、トラックを大量に費やす作風の方は、制作中に「システムが不安定になる可能性がある問題」のダイアログで[復元]を選ぶたびに待ち時間が発生する点に注意してください。基本的にはMNDALAが何らかのダイアログを表示した瞬間に不安定になるように見受けられます。