Logic Pro : Enveloper 用法
※150929 記事統合
今年に入ってからLogicのEnveloperというのをかなり頻繁に使ってます。Transient Designerみたいなもんです。NI BatteryだとCompressorのProを切った状態が近いですね。
さて、例えば、こういうループに対して、
Batteryの各Cellにもともと刺さってるCompを左のように設定するとこういうアタックの強い音になるわけですね。
ちなみにBatteryのCompには各CellにInsertされてるものとMasterにInsertされてるものと2つありますが、CellにInsertされるほうのCompは出力系統中に挿さっているわけではなく、元の波形データに対してかかります(途中に無音部が入っている1個の波形データをBatteryのCellに読み込んでキツめのCompを設定してもやはり最初のアタックだけが強くなります。
つまりCompressorではなくEGです。)。
なので連チャンで同一のCellの音が鳴ってもCompのアタックが潰れない不思議な仕組みになってます。
続いて、Enveloperというのはこのようにアタックやらリリースの強弱を変えるもの。 Batteryをマルチチャンネルで立ち上げて各アウトプットに挿してキツい音にすることも可能になりますね。
拡大して波形を見るとこうなってます。
また、マスタートラックにMultiPressorを挿して見るとリズムパートしか鳴らしてないのに全帯域に凄まじい圧力がかかってるのがわかります。
それもそのはずで、Enveloperでアタックを極端に上げている箇所は記録できる限界で丸め込まれて結果的にフルビット使い切っちゃうことになる、と。
なので、この状態で他のパートも鳴らすと、設定してないのにSideChainがかかったような音になります。簡易エレクトロを作るには楽でいいかも。
気持いいかというとちょっと違うけど。
例えば他のパート鳴らすとこんな音になります(やっつけですいません)。
そんで、Enveloperによって振り切らせた分、当然レッドランプは点きます。
レッドランプが点くのは本来好ましくないのだけど、最近のDAWには各チャンネルで天井に数dB余裕を持っているものがあったり、そのチャンネルで使用しているインストゥルメントが天井に数dB余裕を持つものもありうるので、個々のチャンネルにレッドランプが点くことを必ずしもNGとは言い切れません。
それを活用した音作りも頑張れば可能というわけです。
トラックフリーズの場合も、DAWによっては天井オーバーがOKなものがあります(限度はあり)。
ただしトラックインプレイス(各トラックをオーディオデータに書き換えたもの)はオーディオデータが天井についちゃうのでダメです。