Lese “Frahm”

Leseから新作Frahm出てますね。仮想立体空間での音源の「動き」にフォーカスしたエフェクターと見られます。
アルゴリズムは製品ページ上だと10種類と記されていますが、マニュアルを見るとBulb, Cross, Flow, Flyby, Spiral, Turbulence, Undulate, Vortex, Wormholeの9種類のよう。
デモ版を試して最初の感想としては「初見じゃ何が何だかわからん」てことで、マニュアルを引きながら見てみたところ、概ねこんな感じらしく。
- 上部にビジュアライザ、その右に境界、スフィア部、グリッド(ドラクエ3の回転床のように、粒子の動作方向に影響する)
- アルゴリズムは左右1基ずつ、各9種類から選択(重複可)でき、クロスフェードに対応。
- 基本的にはここが機能中枢
- 上記グリッドのパターン9種類を担うと考えるとよさそう
- アルゴリズムごとに異なるパラメータが最大3段ずつ左右に表示
- Densityは粒子がリスポーンする周期
- Sizeは結果的にドップラーの深さと音量変化の大きさに影響
- Speedは粒子の移動速度(移動方向は下の段のBasis)
- Maxは粒子の発現数
- Factorはドップラー係数(DopplerがOnのときのみ)
- Lengthはオーディオバッファの規模(フリーズ可)
- Tightnessはオーディオバッファ内のサウンドと、入力信号に直接ドップラーがかかった音とのバランス
- Mixはドライウェットバランス
なので非常に大雑把に書かせてもらうと、積極的にサウンドをコントロールするよりも、どちらかというと「起きてる現象を聞いて楽しむ」アクエリウムみたいなものをイメージしたほうがまずはいいかもしれません。ちなみにDAWのチャンネルにインサートしてサウンド再生中にいったん止めると、Lengthで指定した秒数くらいの余韻を使い切ってから止まります(なぜか8sに設定するとうまく行かなかった)。
Teletone Audio “Tympo”
その他、Teletone Audioからブレイクビーツをリアルタイムでグリッチ気味にできるっぽいKontakt用のライブラリーが出てます。ブツとしては10か月前に既に形になってたようです。
ちょっと名前どうなのと思いましたが、動画では「テンポ」と発音しているので、まあいいでしょう。
昔のSquarepusherみたいなドリルンベースも簡単に作れそうです。
Black Salt Audio “Sliencer”
Black Salt Audioからドラムの各マイクへのカブりを除去できる(らしき)Silencerがリリースされています。DTMerにはあまり必要ないかもしれませんが、使いようによっては既存の音源からスネアだけ抜き出すみたいなことも可能なのかなとは思います。
動画を見ても、機能は全然わかりません(動画コメントにも同様のツッコミが)。なので製品ページの聴き比べでチェックする必要があります。
AIを使って分離しているわけはなく、相対的に大きいトランジェントとその減衰を監視する仕組みなのかなと思います。でも、だとするとDeBleedやReductionが負の値を取れる理由がちょっとわからないなあ…とデモ版を試したのをきっかけにマニュアルを見てみたら、まずキックとスネア(トップ、ボトム)、タムの選択肢はAIでなくアルゴリズムによるとされていて、DeBleedやReductionの負の値の効果については特に触れられてもいず。
あと、そうかなあと思っていたらやっぱりYUM AUDIOと関連のある会社のようです。かたやドイツ、かたやカナダで、どんな提携なのだろうとも思うのですが、よくわからず。
RX Elements
9/30まで、K-v-RでiZotope RX Elementsがフリーでもらえるらしいです。氏名と電話番号の入力が必須。ついでに抽選でNative Instruments Komplete 14 Ultimate Collectors Editionももらえるとのこと。