Heavyocity “FURY” – デジタルディストーションの粋

FURY - Heavyocity Media
FURY – Heavyocity Media

シネマティックで力強いサンプルの配給でブランドを完全に確立させた感のある HEAVYOCITY が、FURY をリリース。
わりとよくある感じのディストーションエフェクトかなと思ってデモ版を落として少し使ってみたら、思いのほか機能が豊富。一家に一台というと明らかに言い過ぎではありますが、活用の余地がかなりあるように思えました。

大まかにはMODULESからカテゴリー別に1つずつ選んで(無選択は不可)事足りるのですが、ゲートやフィードバックをコントロール可能なSHAPE、主だった4つのコントロールをモジュレーションさせるMODを使うことで、エンベロープフォロワーに基づいた妙に生々しい歪みを得たり、LFOやマルチセグメント的な動きを伴った歪みが得られます。
CLEANUPみたいな個々のパラメーターについてはマニュアルと突き合わせて見る必要が多少あるとは思いますが、ほとんどはありふれた名称のパラメーターなので迷子になることもほぼないと思われます。

良くも悪くもデジタル臭さがあるのですが、そのわりに飽和感がないのに驚きます。
インプット音声を取りこぼさないよう全部拾ってハチ切れた出音になるドライブORディストーションがわりあい多いんですけど、年季の入ったデベロッパーの製品となると違うなあと。
エフェクトのカテゴリー上、上品とはいえませんが、解像度の高いアウトプットが得られるので、バリッとした効果を得たいなら持っててもよさそう。アンプシミュの類いのエフェクトとの相性は確かめてないので、気になる方はデモ版でチェックどうぞ。

ちなみにFURYとは苛烈とかそういう意味なので、どストレートなネーミングですね。

情報

  • macOS, Windows対応
  • AAX, VST3, AU対応
  • 定価$119, イントロ価格$99

Heavyocity brings its cinematic sound-design credentials to the world of distortion with Fury.