Fission は、老舗Eventideがひっそりと出したもののようで、実験的な気配あるけどなかなか有用そう。
「フィジョン」と読むらしい。のち、Physion と変更。
Tighten up your drums with Eventide Fission sound splitting plugin
トランジェントで区切って、アタックやディケイを変えたりピッチを変えたりリバーブをかけたりと。つまりはリージョン等でわざわざ切ることなく加工できるようです。
上の1つ目の動画で紹介されているのは、スネアのリンギングの調整、タムのピッチ変更、ギターのピッキング音の調整で、非破壊的にこの効果が得られるのは魅力的。
レビュー動画のほうが説明うまい(英語だけど)ので、これも貼っておきます。
Eventide製品の特徴はディレイベースの効果で、良くも悪くも設定値によって80年代ニューウェーブっぽいサウンドになりがち。
一部界隈でこういう音が非常に好まれてるのでタイムリーといえばタイムリーなのかもしれませんが。
ただ僕個人の活動領域で考えると、Fissionがより大きく効果を発揮するのが生録サウンドであり、いかに進歩したといえどタイムストレッチ的な手法を経るとどうしても音の粒が汚くなってしまうわけで、得られるメリットが小さいので導入予定はありません。
もう少しネガティブなことを言ってしまうと、今のところまだ便利器具レベルで実用性に限度があると思いました。
「こういうトランジェント活用法があります」という提案以上の期待がほとんど感じられません。
「”ディケイの長短におけるサウンドの実際の変化”に関する膨大な研究成果がトランジェント加工時に投入される」みたいなインテリジェントな要素が加わらない限り、今後のアップデートもなしでこれっきりになるんじゃないかなと思います。
それよか、きちんとドラムテクニシャンにチューニングしてもらうとか、きちんとしたマイクを使うとか、きちんと演奏できるミュージシャンに演奏してもらってレコーディングするってほうが現実的に思えますね。