EPK | Electronic Press Kit | SonicbidsがHow to Create Your EPKという記事で紹介していたもので、EPKとはElectronic Press Kit、要するにイベント等の告知を一斉送信するための仕組み(初登場時にグーテンベルク賞を受賞したらしい)と考えたらよろしいか。
プレスキットとは、下記のような資料のセットですが、一般に、社名の入ったポケット付き2つ折りホルダー(開けると両側に書類を差し込めるもの)に入れて送付されます。
・会社や製品に関するパンフレットなどのマーケティング資料
・会社概要・沿革
・経営陣の略歴
・最近のプレスリリース
・新聞や雑誌の掲載記事など
・パブリック(株式公開)カンパニーの場合、財務諸表
・会社の理念
・戦略要約
・講演、セミナー、見本市への出展などイベントのスケジュール
・顧客などによる賞賛、推薦の言葉
・代表者や製品の写真(新聞用は白黒のほうがよい。カラーと白黒の両方をそろえておくのがベスト。)
・担当者名刺
国内サイトをググっても直球な情報がなかったのでGLOBALLINKさんとこの説明を抜粋しますが、ミュージシャンもこれで告知活動のラクをすればいいじゃんみたいなノリなわけです。
必要な情報が定型に従って整理されることでよけいなやり取りの手間が省ける(良し悪しとは思います)のはもちろん、デジタルが苦手な人や比較的ぐうたらな人にとってもラクができるとか、メリットはありそうです。
毎度毎度Wikipediaからの抜粋になりますが、
Distribution formats
An electronic press kit can be distributed via the following media:
- CD
- DVD
- Video or audio cassette
- The Internet (e.g. E-mail, WWW, newsgroups, etc.)
- USB flash drive
Electronic press kits are also available on corporate websites, where kits are offered in PDF format.
バンドやミュージシャンにとってのEPKとは、上記のようなコンテンツがよろしいとされています。
他にEPKを提供しているのはReverbnationとか、ArtistEcardとか。

話はそれますが、こういう感じにフォーマット化されるのは情報収集する側として非常に有り難いです。もちろんフォーマット外のほうが面白いことが起きやすいというのは重々承知していますけども。
で、たとえばアーティストがどういうユニットであるか、どんなジャンルなのか、いつライブがあるのかなんて情報もやっぱりフォーマットに沿ってるほうが情報活用価値として高く、再利用されやすい姿のほうが多くの人の伝達の場に用いられる可能性高まるって流れで、一時はArtistData(アーカイブ)とかBandPage(アーカイブ)なんてのが有難がられたもんですがわりとすぐ廃れたんですよね。
とはいえ、ネットを調べたらそれがどんなアーティストであるか一発でわかるようなサイトがあると良いというのも半ば事実で、これまた一時はMySpace、OneSheetとみたいなサービスが利用されていました。MySpaceはSNSとしてションボリしたあと特に演奏家やインディーズミュージシャンの間で活用されてた気配がありました。
EPKが「これはいいものだ」式に広まってくれば、(カウチポテトしててOKってなわけにいかんとも思いますが)メディアもプレイヤーもいくぶん余計なストレスが減るんじゃないかって気はしますね。そのぶん、イベントや作品がより高品質なものになるなら、聴衆にとってもよいと思います。