“Anaglyph”(バイノーラルプロセッサー)

VSTでフリー(CC-BY-NC-ND 3.0)のバイノーラルスペイシャライザーとして Anaglyph なるものがリリースされていたので軽くチェック。
結論言うと、安定動作を期待するにはまだ少し時間がかかりそうです。

UI的な面で特段新しく感じる部分はないのですが、SOFAのHRTFおよびHRIRを使用していて汎用性に期待できそうなこと(参照:頭部伝達関数による音像定位(PDF))、他のソフトではイマイチっぽかった「高さ」の効果が比較的大きいこと、距離に伴う音量変化をエンハンスできること、そして最後に、通常こうした立体音響じみた加工を行おうとすると動きを付けないと伝わりにくい点に配慮したのか、音の位置を細動させるMICRO OSCILLATIONSというオプションが付いてること、これらが特筆すべきことかなあ。

VSTとのことでひとまずAbleton Liveで動作確認して、あれこれいじってる間に急にマウスが虹色くるくるアイコンになって応答なしになる、ってのが2度続いて確認作業を終えました。
プラグインとして挿した直後の待ち時間もやや長めだったりで、水面下でかなり激しく計算が行われていると思われます。
よって、デモ(下)で聞けるようなグリグリ動かす使い方はまだ現実的じゃないのかもなって印象です。

なお、AUで無理矢理動作させることができるのではとLogicでNomad FactoryのMAGMAのVST Chainerを使ってみたら、珍しくきちんと認識され動作しました(めったに上手くいかないのに!)。以前書いた通り、MAGMAの使用自体はお勧めしません。
同じようにVSTを動作させられそうなNew Sonic ArtsのFreestyleで動くだろうかとインストールして試してみたら現LogicではFreestyle自体が認識されませんでした。残念。

Nomad Factory MAGMAのVST Chainerで動作している図

Nomad Factory MAGMAのVST Chainerで動作している図

New Sonic Arts “Freestyle”

あとこの流れで余談続いちゃいますが、VSTAU Manager (VST to AU Adapter)なるものでも読み込めるのかなと試したらチェック中に何度も強制終了するので確認すらできませんでした。

ミックスに立体音響を持ち込む是非

ふつうの音楽で立体音響的技法を持ち込むとだいたい音楽空間がとっ散らかって気持ち悪くなるので、必然性やイタズラ目的がないならやらないのが吉と考えてます。僕の場合はイタズラが仕事みたいなとこあるんで音像の細工をしょっちゅうやりますけど。
歌詞に「右」「左」が出てきたら音像を動かすっていう定番ギミックの文脈で、「後ろ」って歌詞に後ろの音像与えたいって時くらいじゃないでしょうか、どうしても必要になるの。
音源位置の遠近の調整(ストリングスが近すぎるなとかそういうやつ)に関してはそもそも立体音響とはレイヤーが別の話で、なので初期反射や減衰、あるいはハナから収録時に気を配るって形で対処するのが妥当かなと思います。
人それぞれポリシーも違うと思うので、あくまで自分の場合ですけどね。

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