Spectrasonics “Omnisphere 2.5” 新しく加わった音色

Omnisphere 2を所有する人にはフリーで2.5が提供されます。

人知れずKeyscape等もアップデート出てたみたいで。
少し前にもろもろスタンドアローン動作可能になっているので、アップデートを確認するならDAW起動するよりスタンドアローン版で確認したほうがいいです。いちいちDAW再起動するのもアレですから。

追加された音色の傾向

赤い色を付けたのが新しい音色。
アナログ音色が加わったので、そういうのじゃなくアトモスフェリックなサウンドの増強を期待されていた方には、このアップデートはけっこう拍子抜けに映りそう。

削除された音色、名称変更があるかの検証

念のため確認したら、2.0から2.5になる際に、公開されているリストから失われた音色がいくつかあるようで、Round Square SubとHang Drum類がそう。あと2.0でのリストで「ESPECI~1」ってなっちゃってんのはデータ変換時のミスと思われます。
Hang Drum類はHang Panと名称変更してるっぽいので、万が一、自作音色でこれらを使用していた場合はnot foundが発生する可能性があります(自動的に修正される可能性は低いと思う)。

作り直しといえばまた少し気になるのが、新しくエフェクターが数種類追加になったことによって、既存の音色が勝手に変わっていたりしないか。これは、そこまで追跡できなかったので不明です。
※原則、使用音色のパラメーターは楽曲のプロジェクトファイルに保存されるので、既存曲の音色が変わってしまう心配はほとんどありません。ただしプラグインインストゥルメントの内部名称が変更になるような大型アップデートの機会(たとえばWrapperが必要なくなったり、32bitが64bitに更新された機会など)にはプロジェクトファイル内のプラグインインストゥルメントそれ自体を差し替えないといけなくなるので、既存曲の音色が失われる可能性があります。

あとちなみに、TrilianやStylusで同様に新しいエフェクターが使用可能になったりしないか若干の期待がありましたが、これは今のところ実現されていません。StylusはともかくTrilianに関しては引き続きOmnisphereで読み込み可能なので、これで代用するのがよいかと思います。
またエフェクトラックがこんだけ充実してくると、プラグインエフェクトとしてこの部分だけ別途配布されたりしないのだろうかと。これもいずれEricの気が向いたらそうなるかもしれないとしか。

Nomad Factory Creative Software Company
Nomad Factory Creative Software Company

かつてはNomad Factoryがエフェクトラック部分を手がけていて(今も?)、Magma-FXで似た気分なら味わえます。この子はVST読み込めるのでAudio Units環境でももしやと思ったことありますが結果としては動作しませんでした。いずれにせよ、もう古いものだしお勧めはしません。

ほんとに14000あるのかについて

今さら気づいたことで、

Includes over 14,000 sounds!

Spectrasonics – Omnisphere 2 – What’s New

とされる音色数は、Spectrasonics – Omnisphere 2 – Libraryで見ると 8626 + 5383 + 144 = 14153ということなのだけど、実は”Raving Boy”など複数回リストに登場してる音色があって、ユニーク数としては14,000に満たないのでは…と思われます。とはいってもユニーク数で勘定することで極端にバリエーションが減るわけでもないので、まあいいかという感じ。


自分がOmnisphereを使う場面って、ほかのソフトじゃ出せない音を出したいとき、この一択。
ほかのソフトでいいじゃんってときは使いません。
ぶっちゃけそれはソフトシンセに限らずプラグインエフェクトもハードウェアシミュもですがね。
以前書いた通り、Omnisphereに関しちゃ、音色面での増強を期待するってより何らかのインスピレーションを得るための存在なので(人によると思うのであくまで個人的にはって話)、ネタに尽きたときや自分の作風がワンパターンになってきたとき、自分らしくないのを作りたいときに重宝してます。ただし出番はあまりない。出番はあまりないけど「オイシイ」かな。