今年いっぱいで iTunes から音楽ダウンロードが消えそう

噂というよりもほぼ決定事項で、2016年からこの ‘ iTunes 上での音楽ダウンロード廃止 ‘ 計画が始まっていて今年いっぱい、遅くとも2019年には終了するとのこと。

Apple 'On Schedule' to Terminate Music Downloads by 2019
Apple ‘On Schedule’ to Terminate Music Downloads by 2019

Apple Musicへの移行を促し、利用者のローカルにある全てのコレクションを引き上げてApple Music内の相当するコンテンツに代える目論見だが、ライセンスの都合上すぐにストリーミングコンテンツとして用意できないものはローカルデータを保持したままになると思われる。

完全に無くなるのがApple Storeのミュージックダウンロード。
ニールセンの報告から2017年のダウンロード販売は大きく落ち込んでいることがわかるが、2018年にはこれがさらに拡大するだろう。

iTunesもブロートウェア(Bloatware; 機能が増えすぎて肥大化したもの)道まっしぐらなので、パフォーマンスの低いミュージックダウンロードというコーナーは切り落としたほうがいい。ごもっとも。
Spotifyの後塵を拝してしまっているストリーミング機能へのテコ入れの必要性、また音楽の未来への道筋を作るのをSpotifyなんかに任せておけないという意気込み、そういったモチベで計画が進行中だ。

ブロートウェアってので、昨年のニコ動の騒ぎを思い出しますね。
またローカルの曲が引き上げられるってのは、いつぞやのiTunesアップデートで起きた騒ぎを思い出し(なので元記事の日付をつい確認してしまった)、なんだかビクついてしまいます。

恒例のご意見番、Bobby Owsinski氏の記事。
ここでいうMP3ってのは先ほどの記事でいう「コレクション」ですね。フォーマットとしてのMP3を直接指すわけではなさげ。

ハイレゾ音源ダウンロードもまだニッチな市場なので、音楽ダウンロード市場が事切れる抑止にはならんだろう。カセットテープやバイナルのような再興がMP3に訪れることも無さそう。

Is The MP3 Era Coming To An End? – Music 3.0 Music Industry Blog

日本の市場が独特ってのも今まで色んな記事で見てきてますが、おそらくiTunesからミュージックダウンロードが無くなるのは日本も例外じゃないでしょうなあ。わかんないけど。
一方でCD販売数に基づくランキングも無くならないでしょうし、同人音楽や地下アイドル、チケットとの抱き合わせとしてのCDの文化が潰える気配もなさそう。それはそれって形で今後も続いていくんじゃないかと思います。
ただただ色んな形式を用意していかなきゃいけないっていう、プロダクション側の負担は徐々に拡大していくでしょうけれども。

An iTunes Breakup Is (Probably) Coming; Will This Impact DJs?

The end of iTunes, an opportunity for Pioneer, new tools and standards