Adam Szaboの新しいソフトシンセのViper、好きな感じです。ただし現状WindowsのVST 32bitのみ。
名機Access VirusのPhaserに似せるように作られたフリーのPhazorをたまに僕も使っていて、Adam Szaboの名にはこっそり期待をしていました。
先日NIからもPhaserのプラグイン(Phasis)がフリーでリリースされて、そのRateの可変範囲の広さに驚きましたけども、近年はウネリ系にせよ空間系にせよドライなMIXが流行ってた(最近はその揺り戻しが起きつつある)ので興味の沸かなかった人も多そう。
うねり系は、気になるチャンネルにごくごく薄くかけるとMIX時にトータルを歪みにくくできるので、いま現在は自分にとっちゃ便利ツール。
それはいいとして、こちら、紹介動画。
いい感じ。
とはいっても、だ。
別にMassiveでもSerumでもSpireでも、フリーまたはシェアのプリセットを使えば似た音が出せそうなので、Viperがこれからのトラックメイキング上必要不可欠なものにまではならないと思います。
また画面のデザインに関しちゃUltranova/Mininovaのエディタ画面にSerumの画面を埋め込んだもののように見えます。非常にスッキリとまとまっているんですけどね。
実は昨日まで、頻繁に広告を見かけるSynthmasterってソフトシンセのデモ版を触って感触を記事にまとめていた最中でした。
わりと音もよく、特に他のソフトシンセにはないプリセット音色と新機能のWavetableのスペクトル表示が魅力的なんですが、あくまで個人の意見として、UIが非常〜に良くない。
- 経路順に部品が並んでいない;他にもそういうソフトはあるけど
- ボタンなのかラベルなのかわからない;結果、ほぼ全てがボタンまたはプルダウンだった
- 右向き矢印(>)がNextかPreviousか、場所によって違う
- マウスホイールによるスクロールが不自由
個人ブログとはいえ、悪口ばかり書きたくないのでどう記事をまとめたもんか困ってたとこです。
そのタイミングでこうスッキリしたデザインのViperを見ちゃったら、そちらに目が移っちゃっても仕方ないですよねえ。
ということでSynthmasterの記事に関しては今お蔵入りを決めました。
で、Viperの話ですが、いかんせんWindowsオンリーなので動作チェックは行なってません。
負荷や、メニューの充実度など、今の段階ではまるでわからずです。
Mac版や64bit版に関しては、
64-bit version?
The 64-bit version of the VST for Windows is in planning stage, and will arrive in the near future, as a free update to all customers.Why no Mac version?
Unfortunately, FlowStone does not yet support export to AU, Mac VST yet. As soon as FlowStone supports this, the synth will be available in this format.
とあり、開発環境の関係で後発になると。
特にMac版に関してはFlowStoneなるもの、おそらくこれ(アーカイブ)かと思うのですが、ImageLineが充分なものを提供できるようになるまで実現が難しそうです。
3年ほど前にImageLine FLStudioのMac版の開発開始が宣言されてまだその安定版まで達していないっぽいことを考えると、ViperのMac版の到来も当分先と考えざるを得ませんね。
冒頭に記したPhazorが他の方の手によってMac対応なされた(たぶん)ように思えるのですが、同様に有志がいれば早めに使えるようになる可能性はあります。
※そういうやり方でこれまでMac版が提供された他のソフトも世の中にはわりとあります。
しかしながらソフトシンセって、ソフトエフェクターよりどうしてもバグ対応や機能追加による更新頻度が高くなりがちなもので、そうして後方支援してくれる方がキャッチアップを途中で放り投げてしまうとユーザーとしてはなすすべなくなっちゃうんですよね。
FlowStoneを使って作ったと仰る以上、FlowStoneがMacの64bit VST, AUに対応してくれるまでは、じっと待ちましょうかね。