Xhun Audio “ModFlorus” – 上品なモジュレーションエフェクト?

Xhun Audio “ModFlorus”

Xhun Audio による、効果幅がかなり抑えめのコーラス+フランジャー、 ModFlorus
Xhun Audio (何と発音するのかと、他の方による製品紹介動画を見たら「ズン」と読んでた)はモデル対象機器の不正確性をも含めたシミュレーションシステム ACS を推すデベロッパーで、見た目や音の派手さや華やかさはないものの、独自の着眼点でもって製品開発に取り組んでいるようです。
何度かここで取り上げようと思いましたが、特に言及することもなく今に至っちゃいました。

動作の保証はmacOSだとCatalinaまで。各フォーマットのプラグインファイルをしかるべき場所に移動し、プリセットを移動し、OSのセキュリティを調整して…っていうのがちょっと面倒ですね。製品版はもしかしたらインストーラーが付属しているかも。
ただインストールガイドの文面に不満が見え隠れしているので、もしかしたらいずれサポートを打ち切る可能性も。

上品なモジュレーションエフェクト?

エフェクトの具合としては、はじめドラムのループに対して試していたせいか、「ん? 機能していない?」と思ったくらい。
DAW純正のモジュレーションエフェクトなんかも効果の幅が小さめですが、ModFlorusは輪をかけて繊細で、フィードバックでハウっちゃうくらいの派手なモジュレーションエフェクトを好む人にはお勧めしません。搭載されたサチュレータも同様に繊細で、こちらもガッツリ歪むようなのを好む人には物足りないと思われます。
しかしたとえばエレピやギターのようにクドいコーラスが似合わない音色にかけるとなかなか品の良いかかり方で、ミックス内で変に主張することもなく揺れてくれる感じ。かなり薄めにかけた場合、ド中央定位の音でも、不自然さなく、かといって右と左が完全に分離することもなくステレオアイズされてくれるので、使う場面によってはイイ隠し味になってくれそうな気配がありました。
とはいえ、実はプラグインフォーマットまたは環境ごとに効果に差があったり、デベロッパーが想定しているほどの効果がうちの環境で出ていない可能性もあるので、個人的にはバージョンアップするまで様子見したいのが正直なところ。

最近はハードウェアシンセが頻繁に用いられ、アナログエフェクターを使うにしても後付のプラグインエフェクトを使うにしてもToo Muchになりやすい面があるため、この辺りの繊細なエフェクトがもう少しバリエーション増えてもいいかなと思います。

情報

  • Windows, macOS対応
  • AU, VST, VST3対応
  • 定価€39.00、イントロ価格€9.90