Wave Casual “Nylon”(開発終了?)

Wave Casual というメーカーの(位相幾何学をオシレーターに応用したと思しき)ソフトシンセ Nylon 。

Nylon - Wave Casual
Nylon – Wave Casual

今のところβ版で、アカウント登録するとデモを落とせます。
購入する場合の価格は¥10,000を超えるくらい(ただしRekkerd.orgSYNTH ANATOMY見るといいことあるかも)。

240331追記

2023年半ばごろからサイトが白紙の表示となり、2024年3月末でドメインが失効したようです。復活の見込みはなし。K-v-RのBBSにも報告がないため、詳細も不明。問い合わせ先も同ドメインであり、もはやコンタクトも不能。FBページは残存。
スクショにLoginページが見えるように、このドメインにはユーザーのアカウントがぶら下がっているため、アカウント登録をした記憶のある方は何らかの形でそれらのリストが流出したりしていないか、少しだけ注意しておいたほうがいいかも(基本的には考えられないことだが、一応のご注意)。

なお、Wayback Machineにも特定期間の記録が残っておらず、ググっても部分的に情報が見られるのみですが、一定期間表示されていたらしき文章はこのようなものだったと推測されます。

We will be shutting down our backend servers on July 31st, which means you will then not be able to activate Nylon on new machines. So if you have any music (以下不明)

Wave Casual is shutting down. Dear fellow synth enthusiasts, if you’ve followed the development of Nylon you probably already noticed that the development activity stalled a while ago and we have decided to shut down Wave Casual. Why? There are a couple of reasons, some of them personal. But (以下不明)

肝心な部分の情報が散佚した状態なので、どなたか情報をお持ちの方がいらっしゃったら共有いただけるとありがたいです。

このわかりそうでわからないNylonのデモ版を早速ダウンロードし、しばらく使ってみて、オシレーターやフィルター、EG、それとChorusとDelayエフェクト辺りはオーソドックスで質感もコントローラビリティもよく好感触でした。
このβ版からどのように機能増強、調整が入るのか楽しみではあります。
ところが肝心の、画面中央で円を象る4つの制御点とベジェ曲線とオシレーター波形の関係性がどうもつかみ切れません。自分にとってはここがネックです。

Nylon - Wave Casual
Nylon – Wave Casual
Nylon - Wave Casual
Nylon – Wave Casual
Nylon - Wave Casual
Nylon – Wave Casual
Nylon - Wave Casual
Nylon – Wave Casual

Phase Distortion(PD)シンセの印象にきわめて近いのだけど、あの方式のシンセのサウンドって中高域が飛び出してくる印象が個人的にはあって、それと比べるとけっこうおとなしいというか、行儀良いというか、悪く言えばあまり覇気がない。
PDっぽいけどPDではないのかもなと。

中途半端に理解できるよりも、どういじったらどんな音になるのか想像つかない間のほうが、思いもよらない音を作れそうな気もします。と同時に、あっさりと挫折しそうな気もします。
とはいっても、このシンセを通じて作った音色はネット上で共有でき、また他の人が作った音色もゲットできるそうなので、作り込みが大好きな誰かが秀逸な音色を提供してくれる可能性はあります。
オシレーターの仕組みが把握しきれないからと言って悲嘆に暮れる必要はなさそうですね。

KVR(https://www.kvraudio.com/forum/viewtopic.php?p=7406890)によるとMPEへの対応予定があるそうです。