V over I, I over IV

先日Dirty Chordの話を書いたときにPretty Simple Musicの動画にリンクを張った。
Youtubeアカウントとしてもだいぶ老舗のとこらしい。

有益な情報っつか、僕自身使ってはいたけど体系的にまとめてはいなかったネタが幾つか含まれていて、悔しい思いも正直ある。
そのうちの1つが、MAJOR “Feel Good” Chordsというやつで、この記事の表題の5 Major over 1 Majorや1 Major over 4 Majorにあたる。

ここからは生煮えな話。

以前あれこれ考えていた、V over Iと名付けられたボイシング

以前あれこれ考えていた、V over Iと名付けられたボイシング

昔ながらのGM音色にある5th Leadを始めとして、完全5度上の音程がついでに鳴る音色は昔からあって、特にRoland系の音源がそうだったと思うのだけど、それをウマいこと活用したいと考えたことのある人も相当多かっただろうと思う(うまくいじるとTR-808のカウベルの音っぽくなる)。
実際にやってみるとわかるけど、メジャースケールでドミナントコードの…要するに導音の5度上が鳴ってアウトしちゃうので、実用的とは言い難い。すぐ破綻しちゃう。
使うとしたら、ルートをCでいうと、結果的にC∆7(9)になる形、及びそこに#11thがつくか、結果的にCm7(9)になる形、及びそこに11thがつくか、あるいはその各転回形か、4thインターバルビルドも面白いし、分数コードにして分母をいじるのもまあまあOKってくらい。

まあいいや、って感じでかつて強引に持っていって、かつ自分の記録として残っているのは、C社在社時のThe Outer Side of Circulationって個人制作アルバム6曲目の中間部。
当時のクラブミュージックって、いや、今も一部のジャンルでそうなんだけど、スケールに関してはかなりルーズで、それなりにシビアに考えていた自分にはカルチャーショックだった。
特にDetroit Techno辺りで、鳴らしちゃいけない和音がグルーヴの要素として絶妙なタイミングで鳴らされているのを聞いたとき、拘束が1つポイッと外された感覚があった。
件の強引な6曲目は結局中盤以降破綻していてダメだけど、面白いので良しとしてる。

で、5 Major over 1 Majorや1 Major over 4 Majorに限らずDirty Chordと称されるものは総じて多重和音。
ふだん仕事の中で使おうとすると十中八九NGになるため敬遠している類。
ミックスやマスタリング時に音圧上げにくくもなるしね。

だけど上に書いたように、それ以前は平気でやっていたもので、仕事に重心を置いていた最近、好んで使っていた当時の感覚を半ば忘れつつあった。
曲作りつまんねーと最近感じてた一端は、この例みたいにもともと好んで使っていたものが封じられていたせいもあるのかしれない。
お金にはなるのかもしれないけど、何の発見もないんだもの。それ以前に僕の中に訴えたいものもないのだけど。
冒頭のいくつかの動画を見て感じて、この2,3日仕事抜きにして当時の気分で曲を作り始めた。
そうしたらなんだか「ただいま」みたいな気持ちになった。
ミックスしにくくなる問題への対策も地味に一定の成果を出していたので、しばらくは多重和音路線に戻るかもしれない。

いずれ、その辺の習作もある程度形にしてアルバムとしてまとめちゃおうかなくらいの手応えではある。
夏くらいにはできるのかなあ。