Toontrack “Area 33 – Origin”

ToontrackからSuperior Drummer 3用の新しいライブラリーArea 33 – Originが出てました。今回も現段階ではEZ Drummerバージョンが出る気配はありません。
モダンなメタルドラム用ライブラリーArea 33がリリースされたのが昨年の今ごろ。その兄弟製品っぽい名前のこちらは、現代の垢抜けたメタルドラムサウンドに至るより前の、もう少し色々試されていた時代のドラムサウンドを復活させようというコンセプトの製品。Origin、つまり源流ということですね。

今回も、有り難いことに膨大なサイズのNFRをいただけたので軽くデモってみた感想をお伝えすると、まずスクショで一見してわかる通り、一度に立ち上げられるタムやシンバルの量がやはり尋常ではない。YouTubeの上記製品紹介動画にも、いよいよミキサーのチャンネルが足りないんじゃねえの、というコメントが見られます。

サウンドとしては、旧来のドラムレコーディングの手法を真似つつも同時に現代のマイクシステムで収録しているため、単純なレトロ志向のライブラリーと考えなくていいです。ご存知のとおり、Superior Drummer 3のミキサーはそのインサートエフェクトも含めてかなりよく出来ているので、サンプル素材が変わったくらいでドラム全体の出音が古くなるなんてこともなし。プリセットにしたって、相当な数のバリエーションが収録されているので、お気に入りのドラムセットが一つ二つ、まあ見つかるでしょう。
で、タムですが収録されたタムすべてにおいてダブルヘッドとシングルヘッドの両方を収録しており、シングルヘッドのタムの、吸い付くような音が好みな自分にはかなりそそられるサウンドでした。
それから、ストックホルムのスタジオ33。やはりスタジオの特徴が出るようで、全体的に音が明るい。なので、日本人には使いやすいと思われます。メモリは相当食いますけども。

MIDIについては、奇を衒うこともなくオーソドックスな内容のものが揃えられており、デフォルトフレーズのライブラリを充実させた上で自作曲を構築していきたい人には、なかなかおいしいでしょう。

Area 33を購入した人がArea 33 – Originをも手に入れる必要があるかといえば、僕はNoだと思います。ただし、Area 33だとサウンドが新しすぎて自分の曲と合わないって人には選択肢として備えておいても問題はなさそう。