雑記 寄せ集め

雑記 寄せ集め

雑記

古い記事を整理した際にはみ出したもののまとめ。

2023/09/19

意味の変わった用語

6 Studio Terms Which Have Changed Their Meaning | Production Expert
Studio terminology changes with technology and newer meanings of words replace the previous meanings and become increasingly mainstream. But which words? Here are 6 which have changed their meaning over the decades…

本来の意味と変わっちゃった用語ってテーマの記事。執筆者も記しているように変わっちゃったからダメとかいうんでなく、コミュニケーションの場で食い違いが発生する可能性があるから気をつけようねって内容です。

画期的な機能が搭載されたときにその働きが何となく伝わるように正確には意味の異なる用語を仮借したり、何らかの作業名称が変わらないまま技術革新によって実際の作業内容が変わってしまったり、違う言語圏で誤って伝わってしまったり、そうした事例は、日常茶飯事とはいえ集めとくといいかもねと思いました。
また、異なるけど近い業種同士で用語に微妙な差異があったり、地域差も意外とあるもんです。

2023/09/27

25万曲ものライブ音源がフリー配布されている

The Live Music Archive Lets You Stream/Download More Than 250,000 Concert Recordings–for Free

先月のニュースですが、Internet Archiveに25万曲ものライブ音源がアップされていて、誰でも聞けるようになっているみたい。こちらも記事詳細は未読。
超古い音源か、それともPDとして配布されているものか、もしくはアマチュアの人たちの音源か…と思ってたら、今年のBonnarooでのVulfpeckの音源もあって、権利関係どうなってるのかなと思いました。

2023/10/10

MoogはBehringerにも売却の相談をしていた

InMusicへの売却が決まりスタッフの削減に至る前、Moogは友好関係(have had a longstanding friendly relationship)にあったBehringerにも、財務状況含めた情報を共有し売却の相談をしていたらしい。とはいえBehringerは低価格帯にこだわりが、Moogは高価格帯にこだわりがあって、計画は実現しなかったとのこと。
MusicTech誌の記事にEmbedされたFacebookやX(旧Twitter)のポストは見られなくなっていますが、SYNTH ANATOMYの記事のほうには引用があるため、経過がある程度わかるようになっています。

2023/10/16

サブスク云々

この間、Xで触れたそのうちの1つがこれ。

比較的トライアル期間から課金までに猶予のあるサービスなら構わないんですが、以前マニュアルの翻訳を依頼されて、別件の飛び込み等で忙しくしてる間にトライアル期間が終わってしまって引き落としが開始されたしまったことがあり、少し悶々としてます。運悪くまあまあの金額でした。

サブスクってのが登場した当初、定期的な支払いを受け取る代わりにソフトであれば定期的に新製品を開発するとか、あるいは使い放題にするとかいった理解で広まっていったんですが、パトロンのような扱いをするとこも現れ始めてからユーザー側も少し疑心暗鬼になり始めてる気がしますね。

“I want to apologise for how poorly thought out this was”: Minimal Audio U-tu...
Minimal Audio has backtracked on its controversial subscription-only pricing model for its new soft synth, Current, following user backlash.

この記事では、上で取り上げたCurrentのサブスクがユーザーコミュニティで物議を醸し、Minimal Audio側が詫びた(日本だと「謝罪」って言葉が流行り過ぎてますが、「詫び」くらいの解釈でいいと思う)と伝えられています。
ユーザー側の言い分はシンプルで、サブスクやめたら使えなくなるのは困る、ってだけ。なので、Currentのページに今はRTO(Rent-to-Own; 購入に至るまで定期的な支払いで使い続け、購入時は差額の支払いになる)と明示されています。永続ライセンス(=購入した場合の金額)についてはまだ記されてないっぽいので、もうちょっとだけ待ったほうがいいかもしれませんね。ユーザー側はひとまずサブスク登録で、30日間だけ使い続ける姿勢でいいんじゃないかと。

ちなみに、

Subly - Subscriptions Tracker
Subly brings all your subscriptions in a single place so you never lose track of what you're paying for.

自分のサブスク登録状態を管理するためのウェブサービスがあります。ただし、こういうサービスが自分のプライバシーにとって脆弱性になる可能性もあるよなと思ったので、うちでは使ってません。

2023/10/27

感動的な音楽を聞くと痛みが減る

Gigazine辺りが取り上げそうな話題ですが、こちらもMusicTech誌から。
「そうでしょうなあ」が率直な感想ですが、実験の内容が面白かった。

Listening to moving music may reduce pain, study says
Researchers in Canada found tracks that produce ‘chills’, such as tingling or goosebumps, were linked with lower pain intensity

ライナーノーツ

直接関わる話でもないけど、ブコメに少しスターが付いてたので。
サブスクでも過去にリッピングしたMP3でもいいんですが、アルバムのジャケットにはその曲に関する背景や、その曲を演奏するミュージシャンの布陣、あるいは機材、スタッフの情報が記されていて、自分はいまだにそういう情報を得たいと思うのです。
「挑戦的なミックスだなあ。エンジニアは誰だ?」ってのが、わりと自分の創作活動に影響を与えたりしてましたんでね。音楽を数多く聞いて感覚はもちろん養われるけど、音楽本体以外のフワッとした部分も意外と影響力を持ってたりするんですよね。

先日、Chick Corea Elektric Band IIのジャケ裏を確認したくなって、だけどCDはもう処分しちゃったしとググったら、ヒットした画像は少なかったんですよね。ジャケ内の各曲の説明なんてなおさら見当たらない(探せばあるんだろうけど)。Discogsにたまに見かけるくらい。いまDiscogs、ヤバいけど。
あとは不正DLのサイトに何故かジャケの全ページをスキャンしたものが置かれていたりして、見るだけならかまわないよね、とビクビクしながら閲覧したり。

2023/12/04

Notion AI

音楽ソフトに直接関係はないのだけど、Notion AIが導入されるまでのエピソードが記されていて、ざっと流し読みしただけなのだけど興味深かった。
物量や進捗管理のからむプロジェクトに関わるとき、簡易的ながらデータベースを扱えるNotionは非常に重宝しました。そうこうする間にNotion AIの機能が搭載され、テーマに沿った記事の梗概を作ってもらったりDeepLの動作不良時に翻訳してもらったり、コピペした長文のフォーマットを整えてもらったり、100点とは言えないまでも一つのサービス内である程度まとめられちゃうってことで自分も重宝しています。
Craftもいいよとする記事も見かけましたが、うちの用途としては今のところNotionでどうにかできていますね。

2024/01/03

コミュニティドリブンな開発

昨年から各所で、そこそこのクオリティのプラグインがフリーで配布される機会がやたら増えていますが、これまた振り返り記事でも触れたように特段ゲームチェンジングなものもない印象です。二番煎じというと言い過ぎですが、有償製品よりやや劣るものがフリーでリリースされがちなので、十分な予算のない人には有り難いだろうと思います。
他方、Minimal AudioのCurrentのように、リリースの仕方を少しつまずいただけで非難轟々といったふうに、良くも悪くもコミュニティドリブンな傾向もあって、Soundpaintくらい割り切れてるといいんでしょうけど、当面、「これから」っていうデベロッパーにとっては(それでもコミュニティ運営せざるを得ないという)窮屈な時代が続くのかもしれません。

2024/01/06

理論の要不要

SNSで話題になってて、やっと落ち着いたっぽい。
特に主張もないのですが、現段階で自分は「必要と思えば学べばいいし、必要ないと思えば学ばなくていいよね」との結論を持っています。
一方で、要不要はいいのだけど、それに際して考慮すべきことが幾つか。断片的に綴っていくので、結局どっちよって思われるかもしれないけど、結論はいま上に記した通り。

編み出したつもりが、もうある

「理論を学ばずやってきた俺がスゲえ手法を編み出したぜ」と思ってたら、とっくに先行者がいて名前すら付いてたって場合、かなり恥ずかしい。これに気づくのが遅ければ遅いだけ、いっそう恥ずかしい。
承知済みの人も多いだろうけど、枠を外したことやろうと思ったら枠を知っとく必要はあります。

キリはない

極論ですが、理論の要不要を「無でないなら全である」の二分論で語るのなら、「理論を学ぶとしたらその全てを識るべき」と考えないとスジが通らない。
理論の勉強は自分が理解できるとこまででいいと思います。ただ、なるべく早いうちに多くを知っといたほうがいいと思うけど、もし万が一、学ぶ目的がマウンティングにあるなら、目的と手段を見直すべき。
で、後でも書くけど、理論を学ぶなら第一章第二章と区切られてるものを参考にしないと、どこまでやったかわからなくなるので、原則としてつまみ食いはオススメしません(モーダルインターチェンジを知ってるのにスケールを知らないとかいう話、結構聞く;この場合、聞かれて教える側が急遽だいぶ前のステップまで戻って、なるべく飽きないように、かつ誤解を生まないように掻い摘んで伝えなきゃいけなくなるので、正直しんどい)。

不要論説く人が理論を知らないとは限らない

知らないとは限らないが、知ってるとも限らない。要不要論を鵜呑みにすべきか、というメタ的な話ですが。
理論を学んだ上で不要と説くのと、理論学ばずに不要と説くのとではワケが違い、核心(正誤ではない)はその結論に至る経緯の中にあります。
あと日常的なリスニングでとんでもない質/量の知見を得てる人の宣う不要論は、さらにワケが違います。

つまみ食いでよいか

原則よくないと思います。なんだかんだ、音楽に限らずですが、体系的に学んだほうが(退屈ではあるけど)都合短時間で身になります。が、時間を気にしないなら別にかまわないでしょう。
全般にそうなんだけど、向き不向きを含め個人差って思いのほかデカい。つまみ食いのほうが伸びる人も何故かいます。ひいては理論を学んだせいで作る音楽がつまらなくなる人もいるし、その逆もあります。自分は、そういった個人差を踏まえないと危なくて要不要を軽々しく語れず、経験談を語るのが限界です。

たずねられる人を持とう

分野によっては理論を知らないとどうにも太刀打ちできないことがある(特に劇伴やジャズ、即興音楽など)ので、そこは先達の考えを聞いたほうがいいでしょう。
先輩でも師匠でも、ネット上の親切な識者でも、「この理論、自分に必要だと思いますか」みたいな内容でもいいから、たずねたらいいんじゃないかなと(その質問の時間ぶん、相手の時間を奪うことも考慮しよう)。

書き留めておきたいことは大体こんなとこです。