Output “Arcade” – 良しや悪しや

Arcade 2.0 | Music Production Software - Try it Free | Output
Arcade 2.0 | Music Production Software – Try it Free | Output

以前軽くレビューしましたが、いま関わってる制作案件で必要そうなので、OUTPUT “ARCADE” をサブスク登録して、いくらか日数が経った上での所感を記します。

ジャンル面

比率が高い順に、Hip hop, R&B, Cinematic, Synthwave, World, Pop, Folk といった感じで万人に推せるとは言い難い。
カバーされなさそうなジャンルは、J-Pop, EDM, K-Pop, アニソン/ゲーソン。
クラブ系は唯一 Trance, Progressive House(音ゲーでのそれとは違う) っぽいループがいくらか入っていますが、ボーカルサンプル以外はあくまでループ素材レベル(質ではなく、自由度が)。

ブラウジング時のUI

個々のパッケージ内での見え方
個々のパッケージ内での見え方
  • 横スクロール非対応
  • クリックによるスクロールジャンプ非対応(ゆえにスクロールバーをドラッグするか、マウスホイール上下のみ)
  • 画面サイズは変更できるが比率固定

というように、パフォーマンス用画面に辿り着く前のブラウザのUIの一覧性が低く、不便。
ただ画像などに無駄なアニメーションがないため、PCのパワーを浪費しない点は非常によい。

収録コンテンツ

基本的にはサンプルパックの再生マシン(要するにサンプラー)なので、シンセのような自由な音作りはできません。これを求めるならUJAMやAVENGERを勧めます。
シンセ、シンセベース、リズムループ、ボーカル、ギター、ホンセクがほとんどを占めます。収録数は膨大。

構造とコンテンツの更新頻度

Sampler Kitでの見え方
Sampler Kitでの見え方
Note Kitでの見え方
Note Kitでの見え方
Samples画面
Samples画面

Linesにパッケージがリスト化(サムネイル)され、パッケージ内でSampler Kit, Note Kit, Samplesに分かれます。一足飛びにパフォーマンス用画面には行けません。それ自体は問題じゃありませんが、制作作業を進めている間これを繰り返すとだんだんイライラしてきます。
コンテンツの更新頻度について以前の記事で低いと書きましたが、実はパッケージの中で随時コンテンツが増えているようです。更新されていることに気付きにくい。

素材等のダウンロードについて

ソフト内で素材を購入してDLして鳴らす仕様のソフトは、今のところ総じて使いにくい。洋の東西的な文化/習慣差かなあと思いつつ。
海外は一曲仕上げるのに半年ほどゆとりがある場合もある(そのぶん高い完成度が求められ、そのぶん制作費も高いとか)と以前友人に聞いていて、国内のように1,2週間程度で完成させるよう急かされる環境ではこうした悠長なソフトを使ってらんないと思います。

素材のDLがどこまで進んでいて、あと何分待たされるのかが不明だったり、検索画面からいったん抜けて戻るとまた検索語句を入れなきゃいけないなど、タブブラウザーの並行処理に慣れてしまってる自分には地味にストレス。試聴開始もタイムラグがありますし、一般的なWebブラウザーと並行して使える仕組みになっていればもう幾分マシなのだろうか…などと考えさせられます。
Lines画面は、既にコンテンツをDLし終えていても未DLのように見えるサムネイルのため、コンテンツが膨大であるだけ本来必要なかったかもしれない再DLに時間が費やされてしまって良くない。

あくまで個人的な意見としてですが、各サンプルはともかく、試聴ファイル(デモオーディオ)は起動時に全て自動的にダウンロードされていてほしい。試聴データのダウンロードを待つのはハッキリ言って無駄な時間。加えて言えば、試聴ファイルはクリックで再生箇所を移動できてほしいし、その箇所で使われているサンプルがどれなのかを指し示してくれれば万々歳。

再生ソフトと管理ソフトを一体化したために、オールインを求めた結果ブロートウェア化した旧iTunesの轍を踏んでおり、せめてコンテンツのDLと未DLとの確認機能だけでも別に切り出したほうがいい気がします。

メモリ、CPUの消費

メモリはともかく、CPUの消費レベルは、少なくともウチじゃ非常によくないです。求めるコンテンツを探している間に特にDL頻度が増えるほどファンの回転がガンガン上がっていきます。DAWのプロジェクト内で複数起動してるともう大変。
スタンドアローンで起動できるので、よさげなものをスタンドアローンで探したあとブックマークするなり専用ファイルで保存しておき、DAW起動後にプラグインからそれを読み込むふうにできれば多少マシになるかとは思います。プラグインとして使用している間にCPU使用率を下げる方法があれば別ですが、そうでないなら、求めるコンテンツに辿り着いた段階でいったんDAWを終了するという、半ば本末転倒なことをしないといけない。


と、慌てて手に入れて数日使った中で感じたことを書き連ねたので、操作方法を誤解しているとこがおそらくあると思います。今のところマニュアルが英語のみだと思われるので、日本語マニュアルが登場するか、もしくは表示が日本語化されると、もろもろ扱いやすくなる可能性もあります。