LASER はマルチバンドコンプのようで少し違う

この間、音楽関連機材/ソフトウェアのニュースを見ていたら、いよいよサイドチェイン・コンプによるポンピングエフェクトのこと自体をサイドチェインと呼ぶ例を見かけました。もはやコンプでもなく、プログラマブルなTremoloでしたけども。
サイドチェインの手法自体はゲートやスタッター(Stutter)、ヴォコーダーなど色んなことに使えるので、ポンピングエフェクトだけ言っちゃうと固定観念化しそうでもったいないと思ったのでした。
で、こちら、SweetsonicsのLaserなる、マルチバンド・サイドチェイン・コンプと思しきプラグインソフト。

Laserという命名ももはや食傷気味ではありますが。
いわゆるポンピングエフェクトを想定して触ると困惑するかもしれない。
Gain部分を左側つまりマイナス方向に回すとポンピング(ダッキング)になり、右側つまりプラス方向に回すと一種の逆ポンピング…というか出力絞ればゲートのように働くので、コンプとも言えない。

紹介動画が少しわかりにくいかもしれませんが、前半でいわゆるポンピングとしての働きを、後半でゲートとしての働きを説明しています。

ポンピング意図で使う際にはoffsetが利いてきます。多くの場合、一定レベルのサイドチェイン信号を検出してからattack timeを参照しつつ音量操作が働くためわずかに反応が遅れてしまい、ガツッというアタックの断片(スパイク)が残っちゃいがちで、それを最低限に抑えるために一般にはLookaheadを0〜1msecに設定するところを、LASERではoffsetとして調整可能にすることで完全に抑え込むことが可能になっているわけですね。
人によってはサイドチェインを受ける側の発音を数msec遅らせることでアタックを残さないようにしていると思いますが。
つまりこのoffsetの手法は、先読み可能な”既に録音されている”OR”打ち込みデータ”だから可能なのであって、ライブなどリアルタイムの場では行なえません(マスターアウトのタイミングを遅らせてよいなら可能かもしれない)。

後半では実用例として、アンビエンスマイクでのスネアのリリースを調整していて、たしかに他のプラグインソフトでも可能な処理といえばそうなのだけど、サイドチェインといえばポンピング一辺倒で考えてた人にとってはちょっとしたコロンブスの卵のように見えるかもしれません。

マルチバンドではあるけれども、Gainに対してOutputが共有状態なのでさすがにポンピングと逆ポンピングを帯域別とはいえ共存させることはできません。

波形表示部分は、サイドチェイン有効時にはサイドチェイン信号が表示されているのですが、個人的にはサイドチェイン無効時と同じく当該トラックの入力信号を表示してくれたほうが嬉しいかなあ。
じゃないと効果は耳で確認するほかないので。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください