Logic Pro : Drummer とドラムマップ

別のドラム音源に置き換える

Drummerで別音源を鳴らす(1)
Drummerで別音源を鳴らす(1)
Drummerで別音源を鳴らす(2)
Drummerで別音源を鳴らす(2)

Producer Kitsはトラックスタックの形式になっていて、Drum Kit Designerのインストゥルメントトラックと、その各オーディオアウトがまとめられています。
トラックスタックの畳み込みマークをクリックして開くとおそらくいちばん上にあるトラックがDrum Kit Designerのインストゥルメントトラックで、ここに挿さっているDrum Kit Designerを任意のドラム音源に差し替えれば、Drummerのビートプリセットを利用してサードパーティの音源を鳴らすこともできるようになります。

ドラム音源ごとにKey Mapは異なる

どの鍵盤がどのドラムパーツに割り当たっているか(Key Map)は残念ながら統一されていないため、たとえばAddictive Drumsならそのウィンドウの右上「?」からMap Windowを開き、Map PresetをAD2からGMに切り替えてやる必要があります。
あるいは、MIDI FXのScripterでDrum Kit Designer Remapperを指定すると、主要なドラムパーツのMIDIノートをアサインし直すことができるようになります(スコア機能には反映されません)。
Native Instruments KontaktのStudio Drummer等やToontrackのSuperior Drummerも同様です。
必ずしも完全には置き換えられませんので、期待はほどほどに。

サードパーティのドラム音源で「ドラム名」を表示する

ダミーのEXSインストゥルメントを通して、サードパーティのドラム音源用のドラム名を表示する
ダミーのEXSインストゥルメントを通して、サードパーティのドラム音源用のドラム名を表示する

原則として無理ですが、

  • 「ドラム名」を表示するためだけのEXS24インストゥルメント
  • トラックスタックのサムスタック

を使えば、スクショのようにドラム名を参照しながら打ち込んでゆくことができます。

スコアのドラムマップのカスタマイズ

デフォのドラム譜設定

Drummerリージョンのままだとスコアに出ない
Drummerリージョンのままだとスコアに出ない

スコアのドラム譜が思うようにいかない場合どうするか(英語版WikipediaのPercussion notationという項目にドラムの記譜例が載っていますので、必要な方は参照を)。
Logic Pro XではリージョンがDrummerリージョンのときスコアに表示することはできません
上のスクショだと9小節目からDrummerリージョンであるため、スコアは8小節で途切れています。

デフォルトのドラム譜
デフォルトのドラム譜
少し調整してやると…
少し調整してやると…
#Drumのデフォ設定
#Drumのデフォ設定
このくらいにはできる
このくらいにはできる

Logicのスコアウィンドウで#Drumという譜面フォーマットを選ぶとドラム譜が表示されるのだけれど、スクショのように見慣れない音程位置にノートが置かれることになり、見やすいとは言い難い。
#Drumの記譜設定をエディットし、Score設定の番号と名前辺りを調整すると、スクショくらいの表示には仕立てあげられます。
サードパーティのドラム音源では、同じパーツの奏法違いが異なるMIDIノートにアサインされていたりして、現状、記譜設定を編集するだけで見やすい譜面にすることは大変困難です。

Drum NamesとGroupは別物で、その紐付けは明示的に存在していない

ちなみにLogic 10.2.2からかステップエディタがアップデートされ、MIDIノートごとに分けられて表示されるようになりました。
このレーン名をエディットしたらどうかと試したところ、ピアノロールでのドラム名に反映される程度でした。
後述のマップドインストゥルメント内にもこの手法、実は反映されるのですが、有効文字数が一致しないなど意味不明な状態。
あとスコアにはまったく反映されません。

Step Editorでレーンの名前を変更
Step Editorでレーンの名前を変更
ピアノロールのDrum Namesには反映される
ピアノロールのDrum Namesには反映される

調べてみたのだけど、いま現在はやはりMIDIエンバイロメントを経由するほかないみたい。
MIDIエンバイロメントウィンドウを表示したら、新規メニューからマップドインストゥルメントを選び、表れたアイコンの右の小さな三角からドラッグして、当該のドラムのトラックにケーブルをつなぎます。
何かアラートが表示されたら「削除」で。
すると、このような画面になります。

MIDIエンバイロメントでマップドインストゥルメント使用
MIDIエンバイロメントでマップドインストゥルメント使用
メインウィンドウでも楽器を置き換える
メインウィンドウでも楽器を置き換える

メインウィンドウのほうでも、ドラムに相当するトラックのトラック名辺りを右クリック(Control+クリック)して、(マップドインストゥルメント)に置き換えてやりましょう。
チャンネルストリップの形式が変わる以外、元の機能のまま鳴らせます。

MIDIエンバイロメントウィンドウのマップドインストゥルメントをダブルクリックすると、MIDIノートとドラムグループの設定やノートヘッド(音符の玉の部分)、相対的音程位置を編集できるウィンドウが開くので、ちまちま設定して譜面への表示を直してあげます。
なお、パーツの名前は日本語だと3文字まで、英数だと11文字まで。

こうして編集が終わったものは、スコア機能の「譜表スタイル」を編集することでスコアに表示できるようになります。
骨の折れる作業ですが、カスタマイズ機能がつくまではこれで頑張りましょう…。

ダブルクリックで文字入力できます(一回変更したあともう一回Returnしないと変更内容が表示されない)。Groupの追加も可能。
ダブルクリックで文字入力できます(一回変更したあともう一回Returnしないと変更内容が表示されない)。Groupの追加も可能。
ドラム名にはこのように表示されるようになり
ドラム名にはこのように表示されるようになり
譜表スタイルではパーツのGroup名が表示される
譜表スタイルではパーツのGroup名が表示される

ここまでエディットしても、つまりマップドインストゥルメントをDrummerのトラックに置き換え指定しても、Drummerのインターフェイスはそのまま使え、プリセットやXYパッドでフレーズを好きなように変更することももちろん可能だし、MIDIリージョンとDrummerリージョンをお互いにコンバートする機能も健在。