SP-2400 開発中?

Behringerが今度はE-MuのSP-1200のクローンにあたるサンプラー SP-2400 を開発中かもというニュースが駆け巡っております。

追記:
その後、この機材の開発者とコンタクトを取ったというKen Flux PierceによってBehringerのものではないと示された模様(The SP-2400 sampler is not a Behringer clone, so who is making it? | MusicRadar)。基盤やチップセットを見てもそうでしょう?と。
今のところ言えるのは24bit/12bitであり、アルミ製で、クラシカルな操作体系にのっとったクラシックなサウンドを鳴らせるものらしいとのこと。
果たして、旧E-Mu自体が開発に噛んでいる数%の可能性も考慮しつつ続報を待て、と伝えられています。

追記2:
SP-2400 sampler drum machine revealed to be from Isla Instruments – gearnews.comによれば、ISLA Instrumentsによる開発と判明した模様。
ISLA Instrumentsは先にこの日記でも取り上げたKordbotをKickstartで達成したメーカーで、実は昨年8月には開発を開始していたけれども仕様はまだ固まっていず(旧SP-1200のフロッピーのデータを扱うなんていう興味深い計画も)、実際にリリースする保証もまだないとのこと。Behringerがすり寄ってくる可能性も無きにしもあらず。
ISLA Instrumentsのブログの記事も参照(Feed – Isla Instruments)。

E-Mu SP-1200というのは12bitサンプラーの名機ともいえるもので、Native InstrumentsのBatteryに、SP-1200がモデルではないかと見られる(マニュアル等で明言されてはいない)設定があったりします。

あくまで’っぽく’するパラメーターかとは思いますが。

この12bitというのは、僕自身もハードウェアサンプラーにノータッチで来たので詳しくないんですが(ネット上にもあまり詳しい情報が見当たらなかったりする)、12bitの深度で記録するのであろうことは最低限確実であるとして、記録時にあらかじめコンプレッサーもしくはサチュレーターをかけて減衰に起因するノイズを軽減し、かつ再生時にアンチエイリアスをかけてノイズを軽減してるのではないかなと推測してます。

要は、bitの値が大きく変化するときにノイズになるわけだから、それなら値の変化を小さくしてやろうってことで減衰率を小さく、そして値が飛ぶとノイズになるのなら値を補間してやる…、と、もちろんなるべく高品質でサンプリングするための工夫は決してそれだけじゃないんでしょうけど。
とはいえbitの値を補間するとsample rateというか周波数分布、特に高い周波数が削れちゃって、少しこもった感じの響きにはなります。
サチュレーターの効果も相まって、Hip Hop系の方々が好む(prefer)どっしりとしたサウンドになるんかな、という風に理解してます。

SP-1200でビートメイキングしてる動画ありました。

あと、さまざまな名機のサウンド比較も。説明皆無なのでわかりづらいですが。

✎参考

チップチューンなんかもそうですけど、和音を鳴らしたらその和音に対して、リズム・パターン組んだらそのリズム・パターンに対して、こうした処理を加えても残念ながらリアリティとしては落ちてしまいますんで、発音プロセスの途中にこの処理が入ってるのが望ましい。
もうちょっとわかりやすい言い方をすると、ドミソで鳴らした音にディストーションをかけると全体が歪むけど、ドとミとソの音にそれぞれディストーションをかけると全体としては歪んでない、この後者がレトロのリアリティで、今これを実践しようとするとむしろ手数がすごいのですよ。
サンプラーでいえば、おそらくマスターアウトに対してもリミッター的処理が加わってると思いますが、何より個々のパッドに対してコンプやアンチエイリアスがかかってこそなんですよね(参考:Logic Pro : Enveloper 用法まとめ – makou’s peephole)。
SP-1200を所有してる方の動画を先ほど貼りましたが、入手はやはり困難ってことで、クローン誕生もむべなるかなという気がします。

こういう(↓)ものもあるにはありますが、けっこうガッツリと元データを使っていかないとリアリティとしては難しいかも。
もちろん簡易ダウンサンプラーORビットクラッシャーとして使うには充分。

SP-1200のクローンSP-2400が出るってのはそこまで確実な情報ではないらしいけれども、冒頭に掲げたSynth Anatomyのサイトでは既に写真から仕様が次のように推測されて、

  • active EQ for channels 3-6  or 3-5
  • filter for channels 1-2
  • sampler input LP AMP
  • channel 1 out on the right and channel 8 out on the top left (8 outputs)
  • mix out
  • stereo in followed by MIDI In/Out/Through jacks
  • powered & USB jacks
  • post EQ
  • post amp
  • Cutoff 1 frequency
  • resonance 1
  • GNDA
  • Cutoff 2 frequency
  • resonance 2

妥当!とは思いました。

海外の空前のレトロサウンドブームは70年代後半〜90年代中期を行ったり来たりって印象がありますね。