HoRNet Plugins “RhyGenerator One”

RhyGeneratorなるユークリディアン・シーケンス・プラグインの、機能限定フリー版 RhyGenerator One がリリースされたと聞いて試してみました。
ユークリディアン・シーケンス(ユークリッド・リズム)っていうのは、Abletonのサイトから引用させていただくと、

ユークリッド・リズムは、数学におけるユークリッドの互除法を実世界で表現したもので、2004年にゴッドフリード・トゥーサンにより初めて理論化されました。この理論は、数々の伝統音楽に固有のリズムの多くは拍間の等距離間隔を計算するアルゴリズムを用いて生成可能であり、それ故に、従来の8または16ステップのリニアなシーケンサーでは不可能でも、環状に動作するシーケンサーに適用することは可能だと仮定しています。

Don’t DJが多拍子、ポリリズム、循環する音楽について語る | Ableton

ほんのりまとめるとシーケンスのステップにユークリッドの互除法を展開したもの(✎ほか参考 【音楽理論】ユークリッドリズムをつかって音楽に不思議な魅力を生み出す方法 | スタジオ翁)。
数学と音楽は親和性高くて、フィボナッチ数列使った音楽をYouTubeにアップしてる方もいらっしゃいますよね。

HATEFISh RhyGenerator One - HoRNet Plugins
HATEFISh RhyGenerator One – HoRNet Plugins

さて、このスクショではサンバ風のリズムに展開してみました。
RhyGenerator Oneに関しちゃ、STEPSとBEATSとSHIFTの数字を変えて生成されるパターンを味わうってとこまでが機能の全てなので、正直、特に感想もありません。
でも、もしこれでアルペジオ、複数パートへの展開に興味が湧いたならば、RhyGenerator(14.99€)を購入してディープな世界に進んではいかがか、てな感じです。

Logic Pro用のAudioUnits版はMIDI FXとして動作し、Ableton LiveやCubase, Studio One等のVST版はVSTiとしてMIDIデータをセンドして動作することになります。
Logic Pro用としての動作のほうがいくぶんわかりやすいですかね。いつもとは逆パターン!
VST版はVSTとVST3と2種類用意されているんですが、DAWの作りによってはいずれかが上手く動作しないことがあるようで(一応僕の環境でテストしてみたら、Ableton LiveではVST3版が、CubaseではVST版が動作しなかった)、ver1.00とはいえ安定動作まではもう少し待つ必要があるのかもなと思いました。

ほかにHoRNet Pluginsで目についたものもチェックしてみたところ、分野が特殊(=わかってる人向け)なのか、どういう動作なのかコンセプトレベルでよくわからないものも幾つかありました。
実際、RhyGenerator Oneに関してもRhyGeneratorの説明動画(RhyGenerator 1.1 overview – YouTube)を見てはじめてAbleton Liveでの鳴らし方がわかったとこがあります。

HoRNet Chorus60, modelled vintage 80s chorus VST, AAX and AU plugin
HoRNet Chorus60, modelled vintage 80s chorus VST, AAX and AU plugin

GraffioのExciter、Bit Reducerに関してはしばらく色々試してみましたが変化がわからなかったので諦めました。
CorrosionはAbleton LiveのErosionにインスパイアされたものでしょうね。たまにErosionを使うので、Ableton Live以外でも似た効果が得られるのは少し嬉しい。
Channel Strip Mk3に関しては、HoRNetのコンプやEQに驚くような効果を見つけられたなら導入を検討してもいいのかもしれません。EQ、特にShelf部分の効き具合は意外といいですが、若干デジタル臭が強すぎる気がしないでもない。
Harmonicsはわかりにくくてちょっと困ったんですが、ちょっと独特なWave Shaper兼Harmonic Exciterという感じ。憶測ですが、アンプシミュか何か他のプラグインに組み込んである機能のスピンアウトみたいなもんじゃないかと思います。
Chorus60はなんか不思議な動きしますね。Oversampleでこんなに効果変わっていいの?とまず思いました。Rate I+IIの動作はJUNO-60というかTCのJune 60の動きを真似たのかなと思いましたが、同時押しによるレイヤー状態の鳴り方ではないようです。あと、Wideは原音に対しても機能する、他ではあまり見ない設計。
DeeLay PlusはAU版だとPresetを切り替えた瞬間にノイジーになることがありますが、それを除けば設計的にもかなりユニークで、個人的にはいちばんイイと思いました。

ほかにも有償無償問わず結構な数のプラグインがあって、玉石混交な印象を僕は持ちましたが、サイトで見られる全体的な評判は悪くないようです。特にRhyGeneratorが、多くのこの分野の研究者でしょうかね、支持されてる気配があります。
個人的には…それぞれの見た目を統一したり、あと動作確認をしっかりしていただいたほうがいいのかなとは思います。もしくはプラグインでの提供でなく、アルゴリズムを他の開発者に提供するか。

なお、一部のフリーのソフトのダウンロードに際しては、アカウント登録及びTwitterでのツイートもしくはFacebookでのLikeが必要となっています。
RhyGenerator Oneのページにはこのダウンロード方式に関するDisがついてますね。気持ちはわかります。


今年最後の更新(予定)となります。
何かしら総括的な記事でも書かねばと思って12月を過ごしたものの、まとめるほどのものがない一年でした。