Three-Body Tech ” Heavier7Strings “

気になってたメタル系のソフトウェア・ギター音源、 Heavier7Strings を導入しました。

Three-Body Tech - Heavier7Strings
Three-Body Tech – Heavier7Strings

価格

価格が現在特別価格扱いで2万円程度。
同じ部類の音源に当たるVir2 Electri6ityがパッケージ版で5万5千円程度、MusicLabのRealEight 4 がエフェクター機能を備えていないこともあって2万円半ば弱、ってのと比較すると、妥当な価格かと思います。

メーカーのサーバーが頻繁に落ちるようなのでテキストリンク。
» http://www.vir2.com/instruments/electri6ity/

デザインとGUI

デザインは少し古くさいかな…。
GUIも見やすいとは言いにくい。
だけど、CC(コントロール・チェンジ)のナンバーがすぐ見られるのは便利。

操作性

いまどきの音源にしてはKontakt用の音源ではなく単独の音源。
スタンドアローンでの動作も可能。

同じ中国北京の会社Ample Soundの製品はスタンドアローンでこそ動かないものの、やはりKontaktを使わずに動作します。
Ample Sound同様にフレームワークを流用して姉妹製品をリリースする可能性も高いのではないか。

操作性についてですが、Jordan Rudessがキーボードで演奏している動画で察せられる通り、キーボード演奏での合理性が重視されたっぽい。
違う言い方をすると、キーボード演奏が上手くない人には少し使いにくいかもしれません。
ベロシティのバラつきやタイミング調整を、打ち込み後に行う手間がかかりますからねえ。

Vir2のElectri6ity(http://www.vir2.com/instruments/electri6ity/)と比べると読み込みが速く、奏法の切り替えも直感的で、ビブラートもかけやすく、ピッキング・ハーモニクスがそれなりにきちんと鳴らせるタイプなので、制作作業はわりとラクそう。

ギタリストじゃない人や、ギタリストでもメタルをかじってこなかった人にとって、今どきの国内向け制作でのギターパート作りはなかなか面倒だと思うんで、悩むことなくそれっぽい音になるHeavier7Stringsは大きな救いになるんじゃないかなという気がします(メタルっぽいギターを!とギタリストにお願いしたらジミ・ヘンっぽいファズ・サウンドを送ってきて「それじゃないんだよなあ」と思ったのが懐かしい)。

欠点がないわけじゃありません。
ギター自体のバリエーションが少なく、MusicLabのRealStrat等にもあるようなオマケ奏法(ピックスクラッチとか)は備わってないようなので、ライブ感のある打ち込みはちょっと難しいかもしれません。
またビブラートはトレモロ・アームでのビブラートで、シンセ同様に記譜上の音程を挟んで上下に揺れるスタイルなので、チョーキングによるビブラート(=記譜上の音程より低くならない)っぽくするにはピッチベンドに頼りがちになりそうです。
そうすると、ピッチベンドのMIDI情報の利きが悪くなってしまいがちなLogicにおいてはシン・アウトの手間がかかります。とはいっても、Electri6ityのビブラートよりよほどわかりやすい。

あとは…そうだなあ、アクティベーションコードをコピペできないとか、Enterキーが利かないとか、見慣れないインストーラーが裏でマルウェアをインストールしていたらどうしようって不安があったくらい。
それから、試しに使ってみて、ピッチが安定し過ぎているとも思いました。もう少し音程高いほうに引っ張られてもいい気がしますね。

サウンド

先ほどの動画ではスピーカーからの音を拾っているせいもあって、一昔前のreFXのSlayer( https://www.kvraudio.com/product/slayer-by-refx )レベルの音に聞こえないこともないですが、実際の音はそこそこいいです。

ノンエフェクト(ドライ)の状態の音は他の競合製品と比べると若干こもり気味で、エフェクトをかましてはじめてブライトな音になります。
サードパーティのエフェクター、LePouのLe456(アーカイブ)やNI GuitarRig、今はなきCamelCrusher、FabfilterのSaturnを通した音も確認してみたら、まあそうだろうなという特に違和感のない音。
Serum FXのようにエフェクター部分だけ使えるようになったらいいなあ。

LePou Plugins: LE456
LePou Plugins: LE456(アーカイブ)

追記:H7Sのエフェクター部分のみ単独で使えるようになりました。

Three-Body Tech - Virtual Instruments and Effects
Three-Body Tech – Virtual Instruments and Effects

ダウンロードが遅い!

メーカー掲示板にもDLの遅さに対する悲鳴が書き込まれてるのですが、うちも例に漏れず。

DL完了!と思ったらOS純正の展開ソフトでは展開に失敗し、再度ダウンロード。
二度目も展開に失敗のアラートが現れたため、本当は成功してるのでは?と別な方法で展開したら、問題なくインストールまで漕ぎ着けました。参考まで。
代理店から購入できるならそちらのほうがオススメです。

THREE-BODY TECH社製 ソフト音源 「HEAVIER 7 STRINGS」の製品詳細情報ページです。

メーカーさんはDLに時間がかかることを把握しているなら、コンテンツのDLやアクティベーションに対する期日をもう少し緩めに設定してほしいもんです。


追記:

即日、TBTechからサポートに関するコメントをいただきました。

DLが遅すぎる場合、support@threebodytech.comまで連絡をほしい。別のDL元を紹介する。また、レジストレーションに関する問題も(あれば)連絡をくれれば早急に対応したい。

根本的に遅いのはTBTechのサイトではなく、やりくりしてるElement5のせいだと思うんで、TBTechも大変ですね。