Pro Audio Files に Generative Music 関連記事

The Basics of Generative Music (+ DAWs, Plugins & More) — Pro Audio Files
The Basics of Generative Music (+ DAWs, Plugins & More) — Pro Audio Files

表題の通り。Pro Audio FilesにGenerative Musicに関する記事が掲載されており、興味を持ってこれから始めようという人、その概念をどう理解し、どう実行していこうかという人向けの良質な内容となっています。

With generative music, there’s now a third paradigm for musical expression. Generative music shares characteristics with both live and recorded music.

The Basics of Generative Music (+ DAWs, Plugins & More) — Pro Audio Files

In generative composition, rather than composers concerning themselves with the minutiae of the moment to moment musical events, they’ll instead endeavor to design systems that will generate music according to the instructions and parameters they specify in their generative design.

The Basics of Generative Music (+ DAWs, Plugins & More) — Pro Audio Files

But to me, it comes down to the way it can balance unpredictability with musical identity.

The Basics of Generative Music (+ DAWs, Plugins & More) — Pro Audio Files

要点としては以上か。各ソフトに関する説明は、読めばわかるので割愛。


あくまで自分の浅い理解ではですが、単なる「ランダム性」だと個々のイベントにばらつきが生じるまでであって、連続的な美しさ、トータルな美しさってとこには落ち着きにくい。
たとえばヒューマナイズって機能がDAWやプラグインソフトウェアに備わっていることは多いけれど、現実の人間の演奏では音符1つタイミングがズレるとそれに続く音符にも影響が出たり他のパートにも波及する、ひいては総合的に影響し合ってテンポが揺れるのとランダムにテンポが揺れるのとは違う現象ってことになる(わかってる人には今更な話だとは思いますが)んで、「人間のように音符にランダム性を与える機能」って説明されると、そうとも言い難いよねって思っちゃうのです。それがダメってのでなく、そういうもんだよねと理解しています、念のため書いておくと。
個人的にはここがGenerativityに求めることの一つ。
ソフトを試せてはいませんが、たぶんこの部分をアルゴリズムとして備えているものもありそう(だし、それ以外に言われてみりゃそうだと思う概念も備わっているはず)。
手元にあるDAWがGenerativeなランダム性を備えてくれると嬉しいのですが、他の作家との協業が厳しくなるだろうとも思います。


これと直接関連がある話でもなく余談に過ぎませんが、きっちりテンポやサブディビジョンにクオンタイズされ、きっちり正しい音程にボーカルがピッチ補正された音楽だけ聞いて過していると、だんだん人間的な揺れのある本来自然な表現や作品が不自然なものとして聞こえだすってのが、自分の観測範囲では既に目に入り始めています。これは、結果的にオーディエンスがナマ歌なりナマ演奏なりに求めるレベル(と、レコーディング時の補正の手間)がどんどん厳しくなるってことでもあり、それと同時に聞き手側にナマとRecとの間に割り切りが生まれうる(または既にある)ということでもあり、面倒といえば面倒だし、作り手側にとっていいプレッシャーといえばいいプレッシャーとも言えます。
むかし、はじめてクラブに行って流れてる音楽を聞いたときに(今と違ってきっちりテンポを縛らなかったので)、テンポ合わせのために中間ピッチになった音で少し具合が悪くなったことを思い出します。