AIによる作曲支援のDAACIがMXXとWiSLを買収

MusicTech誌および記事中でDAACIに関わるスタッフの言う「Ethical」とは、いわゆる「倫理」。今どきのAIを語る上で避けて通れない話題ではありますが、なかなか説明しづらくもあります(開発側と学問側とビジネス側、利用者側でそれぞれ良しとするものが違いかねないだけに。分野によっても多少ズレは起きそう)。

DAACIがフォーカスしているのはこの部分。

The AI technology is “taught” information such as melody, rather than being “trained” on existing material, Dr. Lyske said at the event.

“Ethical” AI music-making software DAACI acquires MXX and WiSL

既に現象として発生しているものを食べさせてそれらの傾向(蓋然性)をアルゴリズムとして扱うのでなく、プログラムに「理解」をさせるのだ、と自分は読みました。とはいえ、当然簡単な話じゃないはずなので、門外漢がいくらその何たるかに思いを馳せたところでまるで及びもせんのですが。
ただ、早い話、パクりじゃないフリをしてるけどパクりであるとか、模造品を大量に生成してモノづくりのビジネスを脅かす(これが冷や水かショック療法かってのはさておき)ようなものではない、という理解でよいかと思います。

DAACIの目指すところとは、あくまで作り手の支援を行うことであり、たとえば才能があるのに技術が及ばない人(あるいはその逆パターン)に向けてのツールの開発であるようです。
Ethicalを第一に掲げているのであれば、この買収と発展は歓迎したいところです。