Audio Damage “AD057 Axon 3”

Audio Damageからひさびさの新作、アップデート、Axon 3がリリースされています。
手短にいうとニューラルネットワークの仕組み(相互に影響を与えるとされる7系統)を利用してフレーズを構築するドラムシーケンサーで、音源にはFMとサブトラクティブ(つまりアナログライク)を使用しており、エレクトロニカ、IDM系のサウンドを得意とします。
Audio Damageの代表作ともいえるRough Riderコンプレッサーを内蔵。MIDI入出力を装備。フォーマットとしてはCLAP, VST3, AAX, AU2, AUv3, LV2と広く対応しています。

久しぶりにAudio Damage製品に触れるってことで少し驚いたのがインストーラー。
画面が暗すぎるのはしゃあないとして、インストールするプラグインフォーマットがこの段階で表示されているの、個人的にはとても嬉しい。
macOS標準のインストーラーだとクリック回数が多かったり、セキュリティ上しかたないにしても何度もパスワード打ち込んだりするんで、いつも、フォーマットの選択までやってられるか!って気持ちになりがち。結果、アンインストールする際にストレスが溜まるという。
非英語圏の人間として欲を言えばEULAはPDFで書き出せるといいかな(いま国内代理店あったっけ?)。

おそらく機能のコアまたは使いこなす鍵となるのがNeuron Controlsとされるもので、中央に表示されたニューロンの、おそらく相互の影響量を制御するパラメーター群。
デモ版で数分触れた程度の自分には把握しかねるものでした。何か影響を与えているらしきことがわかった程度。
ただマニュアルには(英語ですが)簡単なビートを作成するにはどうしたらいいかが記されているので、それをベースとしていじり倒してたら、そう長い時間かけずに把握できると思われます。
AIに詳しくないとわからない…ってものでは全くない(むしろどこにAI的要素…っつか、ニューラルネットワークと混同する自分もよくないな)ので、面白いもの好き、新しもの好きには苦でもないでしょう。
とはいえ印象的には、Logicの譜面設定で「等間隔スペーシング」と「比例スペーシング」をどういじれば美しい譜面に仕上がるのかいまだによくわからん感覚に似てはいます。

出力サウンドの印象は、上にも書いたようにエレクトロニカ、IDM系のシンプルな感じ。早い話、Ableton Liveのプリセットにありそうな感じですかね。
クリアな感じの出音に仕立てるには少しコツが必要そう。