ソフトウェア離れが着々と進展中の音楽界ですが。
今夏、 Omnisphere 2.5 アップデートがリリースされるらしいです。
Spectrasonics intros hardware synth integration for Omnisphere 2.5
続報。動画が上がってました。
ポイントとしては、既に多数のメジャーなハードウェアキーボードからのコントロールが可能だけれども、最近発売になって人気の高いハードウェアキーボード群への対応がさらに進む、これが一点目。
具体的には、現状、下記(元記事がワンラインで見づらかったので列記する)。
- Sequential Prophet 6
- DSI OB-6
- DSI REV2
- Moog Voyager
- Moog Little Phatty
- Moog Sub Phatty
- Moog Sub 37
- Moog Subsequent 37
- Korg Minilogue
- Roland System 8
- Roland System 1
- Roland SE-02
- Roland SH-01A
- Roland JP-08
- Roland JU-06
- Roland JX-03
- Roland VP-03
- Novation Bass Station II
- Novation Peak
- Behringer Deepmind
それから、扱えるエンベロープやLFOの個数やパッチごとに扱うレイヤーの数も倍になり、アナログオシレーターのWavetableが新しく50個追加になり、またLPF(ローパスフィルター)、Notch(ノッチ)、HPF(ハイパスフィルター)をシームレスに切り替えられる仕組みが加わるらしい(恒常的に使えるのか文面でははっきりしない)。
ピンと来ない方向けにアニメーションGIF貼っときます。
※スマホだとアニメーションしないかも。
地味なアップデートに見えるけど、内容考えると意外とパワフル、それでも毎回、Spectrasonicsの告知がどうも大げさ気味に感じる(「全人類渇望の!」レベルの暑苦しさがある)ので、実際どうなんだろうなという気はします。
多くのメーカーが、あくまで僕の印象ですけど、ソフトはソフト、ハードはハード、さもなくば両方背負っちゃえと割り切った開発スタンスを持っているような現在にあって、「橋梁」としての居場所を求めたスタンスは善き哉ですね。
数年前、Omnisphereをハードウェアシンセにしちゃった〜みたいな展示物をNAMMかどこかで見せていたのが思い起こされます。あれがその後どうなったのか知る由もありませんが、当時からソフトとハードとのExclusiveな間柄を気にかけていた可能性はあります。
Omnisphere 2自体は使いやすいのかというと、個人的にはまったくそう思ってなくて(辛口)、パンチのある音は多いのだけど、ふわっとした音色を探そうとすると、特に日本人それも英語がからっきしな人にとっては、膨大な形容詞から音色を選ぶのに絶望しそうと常々思っていますし、不協和な響きの音色の率が高かったり、作り込まれ過ぎたシーケンシャルなフレーズを解除したらあまりにそっけない音色になったりと、要するにちょうどいい音に辿り着くまでにかかる時間や消費メモリが甚大といって過言でない印象があるのですよ。
抑えめな価格で膨大にプリセットサウンドがあるのはいいのだけれど、実際に使う頻度や実際によく使う音との比率で考えるとコスパがいいとは言い難い印象があって、極端な話、曲の雰囲気と音の強さでXYのマトリックスで音色をチョイスできたほうがよほどいいような気がします。
僕自身はひまな作家だからいいのだけど、1日に何曲もしたためないといけない作家さんにとっては無用の長物になりかねません。
ただ、さっきも書いたように曲を作らないといけないけど取っ掛かりがなくてマイッタってときには、何となく音色をまさぐったりしていると閃きがありそうな気はしますね。
ちなみに、そういった感じでふわっとした音色が今の自分の制作環境内であまりに見つけにくい(他にも理由があるけど)んで、現在ひとまず自分用にふわっとした音色群を波形レベルから作って今後の制作に備えてます。
けっこう溜まってきたので、近々「これ、売り物になる?」って某所に持ちかけようと思ってるとこ。リジェクトされたら、そこそこ手間がかかったんでフリーではなく有償にて配布しようと思います。